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シーズン第9週の先発QBを水曜日に発表予定のファルコンズHCアーサー・スミス

2023年10月31日(火) 12:12


アーサー・スミス【AP Photo/Danny Karnik】

現地29日(日)に行われた試合でクオーターバック(QB)を交代したことで、アトランタ・ファルコンズの置かれた状況は不透明になっている。

ファルコンズがテネシー・タイタンズに敗れた試合で、QBデズモンド・リッダーをQBタイラー・ハイニケと交代させてからおよそ24時間後の月曜日、ヘッドコーチ(HC)のアーサー・スミスはリッダーを先発QBとして起用することを確約しなかった。

リッダーはハーフタイムに脳しんとうの可能性があると診断されたが、試合中の検査の結果、復帰が許可された。しかし、リッダーはフィールドに戻らず、ハイニケと交代している。

スミスHCは月曜日、次の日曜日に実施されるミネソタ・バイキングス戦では、リッダーとハイニケのどちらにも先発になる可能性があると話した。

スミスHCはリッダーの状態に関して「彼の状態を見なければならない。それが今できる精一杯のコメントだ。彼の状態を見ること、彼が今週このチームにとってベストかどうかを見極めなければならない。もちろん、彼のこれまでの活躍を考えれば、長期的に心配することではない。でも、この試合をどう進めるかを考えなければいけないんだ。もしタイラーが適任ならタイラーを先発にする。私はデズを心配している」とコメントした。

いつもどおりぶっきらぼうな様子だったスミスHCは月曜日に、リッダーを日曜日の試合後半に出場させなかった理由を、パフォーマンスによるものではないと繰り返している。

スミスHCは記者陣に対し「彼がフィールドを出たのには理由がある。心配なのは彼の状態なんだ。健康状態はパフォーマンスに影響する。だから、交代という判断を下すことになった。繰り返すが、私は決して医学の専門家だと主張するつもりはない。試合が進んで、メディカルスタッフたちが“OK、彼は大丈夫だ”と伝えてくれた。しかし、リズムがどうだったか・・・いくつかの懸念があったから、タイラーを起用し続けるという決断を下さなければならなかった。それは私の個人的な決断だった」と語った。

スミスは前半のリッダーの活躍よりもハイニケの攻撃陣に対する貢献を好んでいたようであり、リッダーは脳しんとうの可能性があったため、フットボール面でも健康面でもハイニケを起用した方が賢明だろうと考えるだけの理由があった。スミスはまた、リッダーがプレー可能な万全な状態であることを完全に確かめてから起用したかったのだ。

リッダーの状態に問題がなかったのにもかかわらず交代した理由について、スミスHCは「NFLは素晴らしい仕事をするから、選手が試合中に問題ない状態だと確認されたとしても、さらに検査を受けることになる。私は許可が下りた選手を出場させなかったことがあり、その前例がある。だからその判断が選手に対して保守的な私の欠点だとすれば、それはそれでいい。ただ、チームにとって最善の決断を下すだけだ」と説明した。

日曜日にチームにとって最良の決断を下したのは、結局ハイニケだった。ハイニケは途中出場で攻撃陣に火をつけることに慣れていない選手ではない。ハイニケが試合に出場したことで、ファルコンズは4つの得点ドライブをつなぎ合わせ、試合終了までに5点差につめ寄った。ハイニケは21回中12回、175ヤード、タッチダウンパス1回を記録し、スタッツシートではリッダーを上回った。

ファルコンズの4勝4敗という成績も相まって、シーズン第9週はスミスHCがハイニケを起用するとの予想も多い。

それが事実かどうかは週半ばまでにわかるだろう。

【AK】