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QBカズンズの負傷を受けてバイキングスがカーディナルスQBドブスをトレードで獲得へ

2023年11月01日(水) 09:21


アリゾナ・カーディナルスのジョシュア・ドブス【NFL】

クオーターバック(QB)ジョシュア・ドブスは今週の試合でアリゾナ・カーディナルスの一員としては先発出場しないことになっているが、ミネソタ・バイキングスでそのチャンスを得る可能性がある。

現地10月31日(火)、カーディナルスが2024年ドラフト6巡目指名権と引き換えにドブスおよび2024年ドラフト7巡目指名権をバイキングスに送ると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが報じた。その後、両チームがこのトレードを正式に発表している。

バイキングスのヘッドコーチ(HC)ケビン・オコンネルは『SiriusXM(シリウスXM)』で、次のアトランタ・ファルコンズ戦では新人QBジャレン・ホールが先発する可能性が高いが、ドブスが出場する可能性もあると語った。

このトレードは、QBカーク・カズンズがアキレス腱断裂で残るシーズンを欠場するとバイキングスが発表した翌日に実現したもので、バイキングスが残りの期間を穏やかに過ごすつもりはないという宣言にもなっている。カズンズがチームの3連勝を後押ししたことを受けて4勝4敗となっているバイキングスは、予測のつかないNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のプレーオフ争いに大いに食い込んでいる状態だ。

カーディナルスのジョナサン・ギャノンHC(ヘッドコーチ)が月曜日に奇妙にも意見を180度変えたことを踏まえると、今年2度目となるドブスのトレードはそれほど驚くことではない。カーディナルスが日曜日に行われたボルティモア・レイブンズ戦で敗れた後、ギャノンHCはシーズン第9週もドブスを先発させると述べていたが、月曜日に方針を転換。クリーブランド・ブラウンズ戦では、復帰を果たせばカイラー・マレーが、そうでなければ新人のクレイトン・チューンが先発を務めると発表した。カーディナルスは今年、ドブスを獲得するためにドラフト5巡目指名権を手放したが、8試合を終え、2カ月余りが経過した今、ドブスをトレードする見返りとして6巡目指名権を手に入れている。

今オフシーズン、ドブスはブラウンズの2番手クオーターバックに選ばれた。しかし、カーディナルスがドブスに目をつけ、マレーが復帰するまで代わりに先発を務める選手として獲得。かつて所属していたブラウンズと対戦する1週間前に、ドブスは再び拠点を変えている。

このところ苦戦を強いられていたドブスは、5試合連続でファンブルを犯し(今季通算では8回)、直近の4試合中3試合でインターセプトを喫していた。とはいえ、ドブスはあらゆるチームで応急処置的な役割を果たすエキスパートになっていると言えよう。現在28歳のドブスは昨季にテネシー・タイタンズでNFL初先発を果たしており、タイタンズは当時ルーキーだったマリク・ウィリスではなく、ベテランのドブスを選んだ。今年はカーディナルスで先発の座を射止めた後、カズンズの不運な負傷を受けてバイキングスで豊かな経験を発揮する機会を得ている。

今シーズン、ドブスはこれまでに1,569ヤード、タッチダウン8回、インターセプト5回を記録。

ドブスは成績面で下位に沈んでいるチームから、才能豊かなレシーバー陣を誇り、パスヤードで2位につけているチームへと向かう。数週間後には、ハムストリングを負傷しているワイドレシーバー(WR)ジャスティン・ジェファーソンも故障者リザーブ(IR)から復帰すると見込まれている。バイキングスは火曜日に他の取引も実施しており、ガード(G)エズラ・クリーブランドをジャクソンビル・ジャガーズにトレードした。

カズンズ本人とそのカズンズが披露していたプロボウル級のプレーを別の選手で置き換えることはできないものの、オコンネルHC率いるバイキングスはポストシーズン争いに残るためにベストを尽くしている。

【RA】