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順調にいけばQBマレーをファルコンズ戦に先発出場させる予定のカーディナルス

2023年11月07日(火) 10:12

アリゾナ・カーディナルスのカイラー・マレー【NFL】

アリゾナ・カーディナルスはシーズン第10週に強力な後押しを得ることを期待している。

ケガの状態が悪化しなければ、カーディナルスは現地12日(日)に臨むアトランタ・ファルコンズ戦でクオーターバック(QB)カイラー・マレーを先発させる予定だと、ヘッドコーチ(HC)ジョナサン・ギャノンが月曜日に発表した。

ギャノンHCは、2022年シーズン第14週にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂してから初となる先発出場に向けて準備するマレーを、水曜日にPUP(故障者)リストから復帰させ、ファーストチームのオフェンスとの全レップスを担当させるつもりだともつけ加えている。

マレーが復帰すれば、カーディナルスが勝利数よりも多くのクオーターバックを先発させて1勝8敗になっているという状況に一区切りがつくだろう。

トレーニングキャンプ開始時にマレーがPUPリストに登録されたとき、26歳のマレーが復帰できるほど十分な健康状態であることが証明されるまでは、ベテランのコルト・マッコイおよび新人のクレイトン・チューンのQB争いが計画に含まれていると見られていた。

しかし、カーディナルスは8月24日にクリーブランド・ブラウンズとのトレードでジョシュア・ドブスを獲得。その4日後にマッコイを放出した。

ドブスはシーズン最初の7試合で先発を務めている。シーズン第3週にはダラス・カウボーイズを相手にチームを衝撃的な勝利に導いたが、それ以外の6試合では一度も白星をあげられなかった。先週、先発の座を追われた後にミネソタ・バイキングスにトレードされたドブスは、水曜日に加入したばかりにもかかわらず、日曜日に行われた試合に出場してバイキングスを逆転勝利に導くという信じがたい瞬間を演出している。

ドブスの元所属チームがその歓喜を味わうことはなかった。カーディナルスはチューンを先発に起用。ドラフト5巡目指名を受けたチューンはパス20回中11回を成功させて58ヤード、インターセプト2回という記録にとどまり、ブラウンズに27対0で敗れている。

そうした中で、マレーは1勝8敗と優勝争いから遠ざかっているカーディナルスで先発ラインアップに戻る準備を整えたようだ。それでも、次の8試合で達成すべきことはまだたくさんある。

NFLでの最初の4シーズンで1万3,848ヤード、タッチダウン84回、インターセプト41回、パス成功率66.8%を記録しているマレーは、2019年AP通信オフェンス部門年間最優秀新人賞を受賞。プロボウルには2度選出されている。

そうした功績と、カーディナルスが2022年のオフシーズンにマレーと2028年シーズン末までの契約延長に合意したという事実があるにもかかわらず、マレーのカーディナルスでの将来は確約されていない状態だ。

ジェネラルマネジャー(GM)モンティ・オッセンフォートおよびギャノンHCが率いる新体制は、マレーをドラフト指名したわけでも、複数年契約を結んだわけでもない。彼らは来季以降を見据えてマレーを評価していくことになる。

敏捷性の高いマレーはその期待に応えうるスキルを備えていると言えよう。その中でマレーが勝利を積み重ねていくことをカーディナルスは願っているはずだ。

【RA】