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血まみれの指を気にせず好調を維持し「もっと成長しなければ」とベンガルズQBバロウ

2023年11月07日(火) 14:16

シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Carolyn Kaster】

シーズン開幕から何週間も苦しんだふくらはぎの痛みはもう関係ない。

現地5日(日)の夜、クオーターバック(QB)ジョー・バロウの利き手の人差し指が血まみれになっていたが、気にすることはないだろう。本人も気にしていないようだ。

いつものジョー・バロウが戻ってきた。シンシナティ・ベンガルズも同様だ。バロウはシーズン最高の348ヤードを投げて、タッチダウン2回を決め、ベンガルズはバッファロー・ビルズを24対18で下して4連勝を飾っている。

日曜夜の勝利の余韻の中で、一時は不調だったバロウも今やNFLで最も注目されるQBとなっている。シーズン第5週以降、バロウは4勝0敗、タッチダウンパス10回、パスコンプリート率75.8%、QBレーティング111.2を記録しており、『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、いずれの数字もこの期間に3試合以上先発したQBの中でトップ。今後も同じような素晴らしいプレーを期待できそうだ。

「これはまだ8試合目。まだ9試合残っている。今、俺たちは5勝3敗でいい位置にいる」とバロウはコメントし、こうつけ加えた。

「ただ、もっと成長しなければならない」

最近の派手なプレーにもかかわらず、バロウは自身とチームの素晴らしいプレー、そしてケガをした指について控えめに語った。ベンガルズが1勝3敗という苦しいスタートを切った後、通常通りのプレーに戻ったことを考えれば、それは理にかなっているかもしれない。

「今週は1勝0敗だった」というバロウは「それが一番大事。来週も1勝0敗でなければならない。だから、一日一日を大切に過ごしている」と続けている。

ベンガルズにとってそれは決まりきったアプローチだが、うまくいっている。2022年シーズンには0勝2敗のスタートから立て直してAFC北地区のチャンピオンに返り咲き、AFCチャンピオンシップゲームに進出したときもうまくいった。

今のところ2023年も同様で、バロウはふくらはぎのケガと一部のひどいプレーを乗り越えてチームを5勝3敗に導き、ベンガルズが再びAFC最強の一角と言われるようになったのだ。

ベンガルズのヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは「彼らが目指すステージだ」と話し、こうつけ加えている。

「選手たちは物怖じしない。この自信は自分たちで勝ち取ったものだ。このような試合に向けて準備万端であるかのように見せようとするのは、インチキではない。彼らはそのために努力してきたし、自分たちだけでなく、隣でプレーするチームメイトを信じている。チームはこの環境のために準備してきた」

シーズン第8週のサンフランシスコ・49ers戦では、タッチダウンパスを3回決めたバロウがベンガルズを31対17で番狂わせの勝利に導き、本当に調子を取り戻したように見えた。

その1週間後、ビルズと同世代ライバルのジョシュ・アレンとの対戦でも立ち上がりから的確なプレーを見せ、ここ数週間のバロウのパフォーマンスがベンガルズの傑出した規範であることを再確認させた。

シーズン第5週から現在の絶好調の前までは、バロウはタッチダウンパスをわずか2回しか決めておらず、チームは1勝3敗という散々なシーズンスタートだった。しかし今、クイーン・シティではすっかり筋書きが変わり、どのチームも、ふくらはぎのケガも、血まみれの指も、ここ4試合でベンガルズの勢いを止めることはできていない。

バロウは『NBC』の放送でもはっきりと映った、前半に痛めた血まみれの指について「ちょっと切っただけだよ。大したことはない」と言う。

確かに悪くない。ベンガルズはAFC北地区で首位ボルティモア・レイブンズに次ぐ2位タイの位置にいて、これですべて順調だ。

日曜夜の試合は、バロウからタイトエンド(TE)アーブ・スミスへの7ヤードタッチダウンパスで最高潮に達した、鮮やかなオープニングドライブのタッチダウンマーチで始まった。さらに、バロウからもう1人のタイトエンドであるドリュー・サンプルへのタッチダウントスが決まり、ベンガルズは21対7とリードを広げてハーフタイムを迎える。この点差はベンガルズにとって、終盤のアレンとビルズオフェンスの猛追を食い止めるには十分だった。

ビルズは依然として不安定なプレーに対する答えを模索する中、ベンガルズは苦戦にまつわるあらゆる疑念を払拭した。調子が変わった理由の第一はバロウの健康とプレーだ。

前シーズンのAFCディビジョナルラウンドの再戦で、ビルズはバロウの本来の調子を思い知らされている。

【KO】