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ラムズがQBスタッフォードのバックアップとしてカーソン・ウェンツと契約へ、リピンをウェイバーに

2023年11月08日(水) 09:57

カーソン・ウェンツ【AP Photo/Jed Jacobsohn】

クオーターバック(QB)カーソン・ウェンツが自身のNFLキャリアをもう一度盛り上げるチャンスを手に入れようとしている。

現地7日(火)、ロサンゼルス・ラムズが身体検査の結果を待ってウェンツと契約すると見込まれていると『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが情報筋の話をもとに報じた。

第一報を伝えたのは『KPRC 2 Houston(KPRC 2ヒューストン)』のアーロン・ウィルソンだ。

ラムズのQBマシュー・スタッフォードはシーズン第9週に敗れたグリーンベイ・パッカーズ戦を親指のケガで欠場していた。バックアップのブレット・リピンはその試合で130パスヤード、インターセプト1回、ファンブル2回と不甲斐ない結果を残している。このパフォーマンスはリピンのラムズ時代に終止符を打つのに十分だったようで、ペリセロは後にラムズがリピンをウェイバーにかけたと報じた。

ラムズはシーズン第10週にバイウイークを迎えている。今週、ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイはスタッフォードが1週間の休み明けに復帰できると楽観的な発言をしていたものの、ウェンツの加入によってQBルームにはもう1つの戦力が加わることになるだろう。

2016年ドラフトでラムズがQBジャレッド・ゴフを全体1位で獲得した後に全体2位指名を受けたウェンツは、センセーショナルな2017年シーズンをACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)の負傷で終えて以来、足がかりを得るのに苦労している。ウェンツはフィラデルフィア・イーグルスで5シーズンにわたってプレーしたが、2019年に大型の長期契約を結んでから2年後にインディアナポリス・コルツにトレードされた。

ウェンツは2021年シーズンにコルツで17試合に先発出場したが、ターンオーバーや効率の悪いパス、不可解なミスに悩まされるなどして大苦戦を強いられた。コルツは2021年シーズン第18週にウェンツがボールを動かすのに苦戦したことでジャクソンビル・ジャガーズに敗北。結果的にプレーオフ進出を逃している。このように、ウェンツのインディでのシーズンは悲惨な形で幕を閉じた。

昨シーズン、ワシントン・コマンダースは元ドラフト1巡目指名選手がQBポジションの難局を解決してくれると信じてウェンツを呼び込んだ最新のチームとなっている。このトレードは裏目に出て、シーズン序盤にウェンツの浮き沈みの激しいプレーが続いた結果、コマンダースは最初の5試合で4敗を喫した。シーズン第6週に手を負傷して故障者リザーブ(IR)に登録されたウェンツは、その間に活躍したタイラー・ハイニケの台頭によって、回復後もすぐに先発の座を取り戻すことができなかった。プレーオフに進出するためにはレギュラーシーズンであと2勝を挙げる必要があったことから、ロン・リベラHCはシーズン第17週にウェンツに再び先発を任せたが、この作戦は大失敗に終わっている。ウェンツは3回のインターセプトを喫した上にわずか143ヤードしか稼げず、チームはクリーブランド・ブラウンズに敗北。そこでコマンダースのシーズンは終わった。

そして、コマンダースは今年2月にウェンツを放出している。

NFLネットワークのマイク・ガラフォロが伝えたところによると、ウェンツはオフシーズンに、かつてマクベイHCの指導者だったジョン・グルーデンと共に練習していたという。

この数シーズン、ウェンツはプレッシャーに動揺し、若手選手にありがちなミスを繰り返す非力なクオーターバックだった。11月を迎えるにあたってフリーエージェント(FA)のままだったことは、リーグの大半がこの元スターターをどう見ているかを物語っていると言えよう。

しかし、マクベイHCは昨シーズンにベイカー・メイフィールドを起用する試みにすぐに成功し、タンパベイ・バッカニアーズが2023年に先発としてメイフィールドと契約するのに十分なほど楽観的な材料を提供した。スタッフォードのケガが長引き、自分にチャンスが巡ってくれば、ウェンツはラムズで同じような復活劇を演じることを期待するだろう。

【RA】