ベンガルズQBジョー・バロウが右手首の靭帯を断裂、今季終了
2023年11月18日(土) 06:28ジョー・バロウの波乱の2023年シーズンが早々に幕を閉じた。
シンシナティ・ベンガルズのヘッドコーチ(HC)であるザック・テイラーは現地17日(金)、クオーターバック(QB)バロウが右手首の靭帯を断裂したため、残る今季の試合を欠場すると明かした。テイラーによると、MRI検査でケガが確認されたといい、おそらくは手術が必要になるという。
バロウが負傷したのはシーズン第11週サーズデーナイトフットボールとして行われたボルティモア・レイブンズ戦の前半だ。ランニングバック(RB)ジョー・ミクソンにタッチダウンパスを通し、ベンガルズが10対7でリードしたタイミングで戦線を離れた。バロウはサイドラインで投球してケガの具合を確認しようとしていたが、痛みを抱えずに投げられないと気づいた表情は明らかにフラストレーションを覚えている様子だった。
タッチダウンパスを投げたときのことを振り返り、バロウは「ポンって感覚があった」と明かしており、その前のプレー時に手首で着地したと付け加えている。
バロウはまた、レイブンズ戦の前に右手から手首にかけて器具を装着していたことと、シーズン絶望となった今回のケガとは関係がないことを主張。
「飛行機でコンプレッションスリーブ(アームスリーブ)をつけるのは別に珍しいことじゃない。高度が高くなれば、むくむことがあるからね。フットボールではぶつけたり打撲したりすることが多い。今回のケガはまったく新しいものだ」
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロは金曜日、NFLはバロウが故障者レポートに含まれていなかった理由を調査する予定だと報じた。負傷している選手を報告しないことはリーグの故障者報告方針に違反する。
バロウのケガは似たような形でスタートしたシーズンを早々にして終わらせてしまった。バロウはふくらはぎの負傷によって運動能力が制限され、開幕後は1勝3敗と苦戦を強いられていた。シーズン第5週には調子を取り戻し、NFLで披露してきた姿に近い状態でアリゾナ・カーディナルスを圧倒している。
シーズン第10週にヒューストン・テキサンズに敗れるまで4連勝して5勝4敗とはい上がってきたベンガルズにとって、後半戦の躍進を指し示しているように思われた。そして迎えたシーズン第11週、ベンガルズがレイブンズを打ち負かし、大混戦のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区の争いに存在感を示そうとしていた矢先、バロウのシーズンが唐突に終了した。
バロウは2023年シーズン第11週までにパス365回中244回成功、2,309ヤード、15タッチダウン、インターセプト6回を記録。シーズン中のケガを考えれば注意マークがつくのは当然ながら、標準的なプレーには到底およばない成績で今季を終えることになった。
今後のベンガルズにとってはバロウの代役としてレイブンズ戦を引き継いだジェイク・ブラウニングがベストオプションと言えるだろう。
バックアップQBのブラウニングは14回のパスを投げて8回成功し、68ヤード、試合終盤にはタッチダウンパスも決めたがレイブンズを逆転するにはおよばずに敗戦となった。ブラウニングはNFLキャリアでわずか2試合にしか出場していないものの、現在5勝5敗となったベンガルズのシーズンを最後まで走り抜くことになるだろう。
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