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シーズン第14週の先発QBを指名する準備はまだできていないとジェッツHCサラー

2023年12月05日(火) 12:06

ニューヨーク・ジェッツのティム・ボイル【AP Photo/Adam Hunger】

現地3日(日)、13対8で敗れたアトランタ・ファルコンズ戦でティム・ボイルをベンチに下げたニューヨーク・ジェッツは、クオーターバック(QB)ポジションに関して振り出しに戻っている。

ヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは月曜日に、ヒューストン・テキサンズと対決するシーズン第14週に向けて先発QBを指名する準備はまだできていないと語った。

「まだそこに到達していない」とサラーHCは報道陣に明かしている。

ザック・ウィルソンの3番手降格に伴い、ボイルはこの2試合に先発出場してきたが、低迷しているオフェンスを活性化させることはできなかった。29歳のボイルはファルコンズ戦でパス25回中14回成功、148ヤード、インターセプト1回を記録。今季の大半と同じように、オフェンスは不調から抜け出せず、ボイルは何度かパスをミスしてドライブを停滞させた。

第3クオーター終盤にインターセプトを喫した後、サラーHCはボイルをベンチに下げてトレバー・シーミアンを起用。さまざまなチームを転々としてきたベテランのシーミアンは何度か良いボールを投げていたが、ボイルと同様に効果的ではなく、ポケットでの存在感にも欠け、4回にわたる実りのないドライブでサック3回、ファンブル3回(ロスト1回)を喫した。

サラーHCには、ベンチに下げる前に苦戦していた元ドラフト全体2位指名選手のウィルソンを司令塔に戻すという選択肢がある。ウィルソンが再びジェッツの先発を務めることを渋っているとの報道に反論したサラーHCは、月曜日にウィルソンと会ったと明かした。

サラーHCはウィルソンが「ボールを欲しがっている」ことを何度も強調しながら「はっきり言っておくが、もしプレーに消極的なら、彼はここにいないだろう」と述べている。

サラーHCはこの2シーズンで幾度となくベンチに下げられてきたウィルソンが経験してきた精神的な負担を“自分のことのように”理解できるとつけ加えた。一方で、先発に選ばれたとしても24歳のウィルソンが尻込みすることはないと断言したサラーHCは、こう話している。

「あの若者はボールを欲しがっている。先発したいと望んでいる。そして、自分がルーム内で最高のクオーターバック、チームにとって最高のクオーターバックであると信じており、勝つための最高のチャンスをチームに与えられる人間だと信じている。私が彼に伝えたことを、あなた方にもお伝えしておこう。私は彼がプレーしたがっているという事実に感謝している。単にまだ先発を指名するところに至っていないだけだ」

アーロン・ロジャースが今シーズン最初のドライブで負傷して以来、ジェッツのオフェンスはほとんど機能していない状態だ。シーズン第9週以降のオフェンシブタッチダウンはわずか2回と、NFLで最も少ない。5連敗を喫する中で、ジェッツの得点はそれぞれ6点、12点、6点、13点、8点にとどまっている。

去る日曜日に行われた試合は、ディフェンスが相手のトータルヤードを200ヤード以下に抑えながらも敗れた今季2度目の試合となった。

ボイルにもう一度チャンスを与えるか、シーミアンに任せてみるか、はたまたウィルソンに戻すのか。サラーHCの選択は容易なものではない。

サラーHCが今週、ロジャースが驚きの復帰を果たすという選択肢を持つことはないはずだ。

スターQBであるロジャースが次の日曜日にプレーする可能性はあるのかという質問を受けたサラーHCは「あまり期待しないで」と答えている。

【RA】