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タイタンズがスペシャルチームコーディネーターのクレイグ・オーカーマンを解雇

2023年12月05日(火) 14:15

テネシー・タイタンズ【NFL】

1試合で2度、スペシャルチームによる失態があったことから、テネシー・タイタンズはそのコーディネーターを解雇することにした。

現地4日(月)、スペシャルチームコーディネーターを務めていたクレイグ・オーカーマンがその任を解かれたとヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルが発表。今後はスペシャルチームアシスタントを務めていたトム・クインがオーカーマンの仕事を引き継ぐ予定だ。

チーム公式サイトによると、ブラベルHCは「クレイグと話して、(私たちは)スペシャルチームユニットのリーダーシップに関して、前進して変化を起こすつもりだと伝えた」と述べたという。

「私はトム・クインがそのグループを率いる可能性にワクワクしている。トムがその任務を引き継いでいく。彼は多くの経験と知識をもたらす、素晴らしい指導者だ。だから、うまくいっていることを継続していけることを願っている。うまくやってきたことはたくさんあるし、できれば負担になるようなミスをなくしていきたい」

「特に私がここにいる間、クレイグが私たちのためにしてくれたことに感謝したいと思っているが、チームにとっても、選手たちにとっても、これがベストだと思った」

今回の解雇は、タイタンズがパントをブロックされた結果としてリターンタッチダウンを決められた後に、また別のパントがファンブルと、屈強な脚を持つパンター(P)ライアン・ストーンハウスの負傷につながったという悪夢のような午後を経て決まっている。この2つのターンオーバーはインディアナポリス・コルツに9点をもたらしただけではなく、タイタンズがベテランキッカー(K)ニック・フォークにパントを任せることにもつながった。バックアップクオーターバック(QB)ライアン・タネヒルがストーンハウスに代わってフィールドゴールユニットでチームのホルダーとなった結果、フォークはポイントアフタータッチダウン(PAT)に失敗。それを受けて試合は延長戦にもつれ込み、最終的にタイタンズは敗れている。

タイタンズが1点のリードを保っていた第3クオーター後半に、スペシャルチームは暗礁に乗り上げた。コルツは右サイドに重点的にパントブロックユニットを配置し、セーフティ(S)ニック・クロスをフリーにしてストーンハウスの方に向かわせた。クロスはストーンハウスのパントをブロックし、ラインバッカー(LB)グラント・スタードがルーズボールを拾い上げ、18ヤードをリターンして試合の流れを変えるタッチダウンを決めた。

タイタンズの次のパントアテンプトで、コルツはスナップ直前にワイドポジションからガンナーのトニー・ブラウンを走らせ、ブラウンのライトエッジからの意表を突いたラッシュアテンプトを完ぺきなタイミングで試みた。タイトエンド(TE)ジョシュ・ワイルが、他のラッシャーがストーンハウスに向かう道筋を見つけるのを防ごうとしていた中で、ブラウンはエッジからストーンハウスに向かって進むことができ、ボールを蹴ろうとしていたストーンハウスに突進。その過程でストーンハウスは負傷した。

LBセグン・オルービがルーズボールをリカバーしたことで、コルツはタイタンズ陣7ヤードラインから次の攻撃を開始している。そのプレーは結局、フィールドゴールに落ち着いてタイタンズとの点差は6点に。QBウィル・レビスがワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスにタッチダウンパスを通したことで、タイタンズはすぐにこの点差を挽回した。

フォークは第4クオーターにリードを奪うチャンスを与えられたものの、タネヒルが代理のホルダーとなって試みたエクストラポイントに失敗。ボールが左にそれると、ひざまずいていた状態から立ち上がったタネヒルはフォークに対して「あれは俺のミスだ」と言っているような様子を見せ、エクストラポイントに失敗した責任を引き受けている。

トータルで見れば、スペシャルチームの失敗によってタイタンズが敗れたわけではなくとも、その一因になったことは間違いない。タイタンズが4勝8敗と低迷している今季、このような惨事が後を引かないはずはないだろう。

タイタンズはランニングバック(RB)デリック・ヘンリーが負傷して試合の終盤に途中退場した結果、オフェンスがマンネリ化し、序盤のリードがかき消されていくのも目の当たりにした。ヘンリーは試合の後半に脳しんとうの診断を受けたと報じられたが、ブラベルHCは月曜日にヘンリーは脳しんとうプロトコルに置かれていないと明かしている。

タイタンズは次の試合で3連勝中と絶好調のマイアミ・ドルフィンズを相手に、地区ライバルのコルツとの試合における痛恨の敗北から立ち直ろうとしている。

【RA】