ミネソタ・バイキングスはシーズン第15週に新しいクオーターバック（QB）を先発に起用することを決めた。

ベテランQBニック・ムレンズが現地16日（土）に行われるシンシナティ・ベンガルズ戦で先発を務めると、『NFL Network（NFLネットワーク）』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが状況を知る人物の話をもとに報じている。

その後、バイキングスは今回の件を正式に発表した。

去る日曜日に3対0で勝利したラスベガス・レイダース戦の第4クオーターに出場したムレンズが、期限当日に行われたアリゾナ・カーディナルスとのトレードでバイキングスに加入してからこの4試合で先発を務めていたジョシュア・ドブスを抑えて先発の座を手に入れている。

シーズン第14週、ドブスのリリーフとして出場したムレンズは、パス13回中9回を成功させて83ヤードを記録し、バイキングスを勝利に導いた。

ドブスは新人QBジャレン・ホールが脳しんとうを起こしたことを受けてリリーフとして出場したシーズン第9週にセンセーショナルなデビューを飾ってから数週間後に、ベンチに下げられている。ドブスはプレーブックを覚える時間がわずかだったにもかかわらず、カーディナルスからトレードされた数日後にリリーフとして出場。あらゆる期待をすべて上回る活躍を見せたドブスは、パス30回中20回を成功させて158ヤード、タッチダウン2回を記録し、アトランタ・ファルコンズを相手にチームを逆転勝利に導いた。

印象的な展開をもたらし、バイキングスの先発として2勝2敗という成績を収めたドブスは、航空宇宙工学の学位を持っていることから“The Passtronaut（ザ・パストロノート）”と呼ばれている。そのドブスは今週、ムレンズのバックアップとなる予定だ。

サザンミシシッピ大学出身でキャリア6年目のムレンズは、サンフランシスコ・49ersの一員として16試合、クリーブランド・ブラウンズの一員として1試合に先発出場したことがある。この2シーズンをバイキングスで過ごしてきたムレンズは、アメリカ東部時間13時【日本時間17日（日）3時】から『NFL Network（NFLネットワーク）』で放送され、『NFL+』でストリーミング配信される試合で、初めてバイキングスのユニフォームを身にまとって先発を務める。

バイキングスはワイドレシーバー（WR）ジャスティン・ジェファーソンが戦列に加わり、2021年を最後に先発してこなかったムレンズをサポートすることを期待している。ハムストリングのケガでシーズンの大部分を欠場したあと、最近になって故障者リザーブ（IR）から復帰したジェファーソンだが、レイダース戦では試合の前半に胸部を負傷して退場。月曜日、ヘッドコーチ（HC）ケビン・オコンネルは、プロボウルに3度選出された経歴を持つジェファーソンがベンガルズ戦に出場する可能性は「十分にある」と明かしている。

ムレンズはバイキングスにとって今季4人目の先発QBとなる。バイキングスはこれまでカーク・カズンズ、ホール、ドブスに先発を任せてきた。

NFC（ナショナル・フットボール・カンファレンス）のプレーオフスポットをかけて熾烈な競争が繰り広げられている中で、7勝6敗のバイキングスはムレンズが事態を好転させてくれると信じている。

【RA】