ジャイアンツに敗れた試合で「貴重な教訓を得た」とパッカーズHCラフルアー
2023年12月13日(水) 12:45若手選手中心のグリーンベイ・パッカーズはマンデーナイトにメットライフ・スタジアムでニューヨーク・ジャイアンツに24対22で敗れ、どんな相手でも侮ってはならないという厳しい教訓を得た。
ヘッドコーチ(HC)のマット・ラフルアーは敗戦後にチームの記者団に次のように語っている。
「もちろん、非常にがっかりしている。ベストのプレーをしなければ、相手が誰であろうと、どこでいつ対戦しようと、試合に勝つことはできないという点で、われわれのチームは貴重な教訓を得た。ターンオーバー戦に敗れ、状況に応じた戦略やレッドゾーンで迎えた第3ダウンでも十分なプレーができなかった。ジャイアンツの手柄だ。今夜、彼らはフィールドでわれわれよりも良いプレーをした。このゲームは結果が全てで、われわれはベストを尽くすことができなかった」
ジャイアンツは4勝8敗と、失うものがない状況でこの試合に臨んだ。対するラフルアーHC率いるパッカーズは、デトロイト・ライオンズとカンザスシティ・チーフスに対する勝利を含む直近の3連勝で6勝6敗と、ポストシーズン進出が視野に入っていた。
若さあふれるパッカーズのオフェンスは、事前にメディア上の評判を読んで快勝を確信していたようだ。
クオーターバック(QB)ジョーダン・ラブは多くの投球に失敗し、2ポゼッション連続でターンオーバーを喫してシーズン第10週以来となる2回以上のターンオーバーを記録した。オフェンスはレッドゾーンで何度も行き詰まり、ディフェンスはQBにプレッシャーをかけられず後半にジャイアンツの逆転を許してしまう。そして、第3クオーターの序盤でディフェンシブバック(DB)のキーショーン・ニクソンがパントリターンでボールを失ったことで、ジャイアンツに逆転の機会を与えることとなった。
「試合の各局面であら探しをすることは簡単だ」とラフルアーHCは話している。
「スペシャルチームの内容が十分でなかった。オフェンスもディフェンスもしかり。この3つのユニットの出来が全て悪いと、こういうことになる。試合に負けるんだ」
ドラフト外ルーキーとしてジャイアンツで大活躍中のQBトミー・デヴィートがこの試合で証明したことは、NFLのチームを甘く見た瞬間、痛い目に合うということ。
上昇気流に乗ったプレーを1カ月以上続けてきたラブは苦戦し、非効率的なオフェンスに悩まされ、ディープパスを出すことができないという課題を抱えたシーズン初期の状態に逆戻りしてしまった。
ラブは自身のプレーについて、「十分ではなかった。どう考えても最後まで仕事をやり切ったとは言えない。当然、2つのターンオーバーが致命的だった。とにかく力不足だった」と話している。
劣勢に立たされたパッカーズだったが、終盤にランニングバック(RB)セイクワン・バークリーがファンブルしたボールをラブがワイドレシーバー(WR)マリク・ヒースにつないでタッチダウンを決め、リードを奪っている。しかし、驚くほどQBにプレッシャーをかけられなかったディフェンスが、決勝点となるフィールドゴールドへとつながるドライブをジャイアンツに許してしまった。
パッカーズは、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のワイルドカード争いに残っているチームと1勝利差をつけるチャンスを台無しにした。ラフルアーHCのチームはロサンゼルス・ラムズ、シアトル・シーホークス、アトランタ・ファルコンズ、ニューオーリンズ・セインツを上回るNFC内7位という順位は変わらないが、現地17日(日)にNFC南地区首位のタンパベイ・バッカニアーズとの試合を控える中で崖っぷちに立たされている。
「記憶力は短い方がいい」とラフルアーHCは述べ、こう続けている。
「失敗から学んで前に進むしかない。プレーオフ進出をかけ、ディビジョンの首位を争うバッカニーズとの試合に向けて今週はあまり時間がない。だから、勝つためには今夜よりももっといいプレーをする必要がある」
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