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MVP候補としてQBパーディーとRBマカフリーのどちらにも肩入れしない49ersシャナハンHC

2023年12月15日(金) 13:44


サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハン【AP Photo/Godofredo A. Vasquez】

今年のMVPはサンフランシスコ・49ersのクオーターバック(QB)ブロック・パーディーか、ランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーか。あなたならどちらを選ぶだろう?

ヘッドコーチ(HC)のカイル・シャナハンはその責任重大な質問に引っかかるつもりはないようだ。しかしながら、『NFL Honors(NFLオナーズ)』でAP通信NFL最優秀選手賞が発表された際に、パーディーや他のNFLクオーターバックが選ばれないのであれば、CMCことマカフリー以外の選択肢はないだろうとシャナハンHCは考えている。

現地13日(水)、シャナハンHCは同じチームにいるマカフリーとパーディーをMVP候補としてどう優劣をつけるかという質問に対して、チームの記者団にこう答えている。

「君たちは私にあの2人と問題を起こさせようとしているのか? 互いを打ち消し合うようなことはしたくない。それが、私がどちらか一方について過剰にコメントしない唯一の理由だ」

クオーターバックというだけで、MVP受賞の可能性はパーディーの方がはるかに高い。当時ミネソタ・バイキングスに所属していたRBエイドリアン・ピーターソンが2012年に受賞して以来、QB以外の選手がMVPを受賞したことはない。今世紀にQB以外で栄誉に輝いたのはピーターソンと2000年に受賞した当時ロサンゼルス・ラムズにいたRBマーシャル・フォークだけとなる。

だが、ヘッドコーチによれば、称賛されるのがシグナルコーラーでないなら、マカフリーであるべきだという。

「クオーターバック以外の選手がMVPを取るのなら、クリスチャン・マカフリーが取れないわけがない」とシャナハンHCは言う。

「彼が今年やってきたことは素晴らしい。クオーターバックが選ばれるなら、クリスチャンのことを話す必要はない。われわれのクオーターバックについて話せばいい。彼の数字だけを見るのなら、それだけで解決するだろう。でも、動画を見ればより根拠が強まり、それこそが最も大事なことだと私は思っている」

MVP候補として、ダラス・カウボーイズのQBダック・プレスコット、ボルティモア・レイブンズのQBラマー・ジャクソン、マイアミ・ドルフィンズのQBトゥア・タゴヴァイロアとワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルなどが名を連ねる中で、パーディーとマカフリーにはそれぞれ受賞にふさわしい功績が十分にあると言えよう。

パーディーはこれまでに3,553ヤードとタッチダウン25回を積み上げたのに対してインターセプトはわずか7回。パス成功率はNFLトップの70.2%、パサーレーティング116.9、総合QBレーティング74.7を記録しており、『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、パスアテンプトあたり平均9.9ヤードという数字は単シーズン記録として史上最高だという。

一方のマカフリーはダイナミックであるのと同様に多才で、1,177ラッシングヤードと1,614スクリメージヤードでNFLをリードしている。17回のスクリメージタッチダウンはリーグ2位、タッチ数278回はリーグトップであり、キャリア2度目となる2,000スクリメージヤード達成に向けて好調を維持している。

シャナハンHCはMVP争いに関してマカフリーとパーディーの名を口にすることはないが、日曜日には彼らの背番号を何度も口にすることだろう。この2人のMVP候補がタッグを組んだことで、49ersは今シーズンにプレーオフ進出を決めた最初のNFLチームとなった。日曜日のアリゾナ・カーディナルス戦でパーディーとマカフリーはMVP受賞に向けてさらなる活躍を見せながら、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区優勝を決めることができるかもしれない。

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