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ジェッツから連絡を受けることなくブラウンズにいられることに“満足している”QBフラッコ

2023年12月28日(木) 11:06


クリーブランド・ブラウンズのジョー・フラッコ【AP Photo/Sue Ogrocki】

ニューヨーク・ジェッツがクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースの獲得を狙っていたオフシーズンに、ベテランQBジョー・フラッコをチームに呼び戻すことは余計な考えだった。とはいえ、ロジャースがシーズン第1週にアキレス腱を負傷して2023年シーズンの残る試合を欠場することが決まったとき、ジェッツがフラッコにチームに戻ってくるよう連絡しなかったのは少し意外だったと言える。フラッコはジェッツで3シーズンを過ごし、2022年シーズンには4試合に先発出場していた。

フラッコはデショーン・ワトソンの負傷に伴って新たなクオーターバックを探していたクリーブランド・ブラウンズと11月20日に練習生として契約を結ぶまで、フリーエージェント(FA)のままだった。38歳のクオーターバックはそこでブラウンズをポストシーズン進出まであと一歩のところまで導いている。

運命の定めなのか、ブラウンズは現地28日(木)夜に『Prime Video(プライム・ビデオ)』で放送される試合でジェッツに勝てば、プレーオフ進出を確定させることができる。

『ESPN』によると、フラッコは火曜日に、ジェッツでの在籍期間について「そこにいる時間を楽しんでいたし、それはそういうものさ。今の場所にいられることには満足している。確実にね」と語ったという。

ジェッツでの3シーズンで、フラッコは9試合に先発出場したものの、その成績は1勝8敗と散々だった。そのベテランクオーターバックはブラウンズのケビン・ステファンスキーHC(ヘッドコーチ)率いるオフェンスで活性化したようだ。キャリアの現時点におけるポケットでの機動力は驚くほど印象的であり、その強い腕はステファンスキーHCが実行したいオフェンスにとって理想的なものだと言えよう。

日曜日に勝利したヒューストン・テキサンズ戦で、フラッコは368パスヤード、タッチダウン3回、インターセプト2回を記録。フラッコが3試合連続で300ヤード超えを達成したのはキャリア初のことだ。また、フラッコはジョシュ・マカウン(2015年)に次いで、3試合連続でそれを成し遂げた2人目のブラウンズQBとなった。

『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、フラッコはシーズン第13週以降のディープパスにおけるパスヤード(418ヤード)でNFLトップに立っているという。また、その間におけるディープトスでのタッチダウンパス数(4回)でも1位タイにつけているとのこと。

ジェッツがシーズン序盤に電話をかけてきていたら、どのように事態が変わっていたと思うかを考えていないフラッコは、次のように話している。

「NFLには32チームがある。彼らはそのうちの1つに過ぎない。あそこには本当に尊敬している人がたくさんいるし、あのロッカールームでは素晴らしい数年間を過ごした。だから、彼らのことはものすごく尊敬している」

フラッコが現在のチームを率いてかつて所属していたチームに勝利すれば、ブラウンズは折よくポストシーズン進出を確定させられる。奇想天外なストーリーが多いこのシーズンにおいて、サンクスギビングデー近くまで契約を結んでいなかったフラッコが素晴らしいパフォーマンスを見せていることは、その中でも特に印象的なものだと言えよう。

【RA】