ニュース

“最後までジャイアンツの一員”を目指すも将来は“制御不能”だと理解しているRBバークリー

2024年01月04日(木) 12:43


ニューヨーク・ジャイアンツのセイクワン・バークリー【AP Photo/Seth Wenig】

2023年シーズン、ニューヨーク・ジャイアンツの他のメンバーと同様に、ランニングバック(RB)セイクワン・バークリーは2022年シーズンにおける成功をあまり再現できていない。

だからと言ってバークリーが変化をもたらしていないわけではない。バークリーはキャリー平均4ヤードを記録(これまでにキャリー229回で916ヤード、タッチダウンラン4回をマーク)し、次々と入れ替わるオフェンシブラインの後ろでプレーしているにもかかわらず、ヤードを稼ぐ方法を見つけてきた。しかし、バークリーの将来――そして報酬――に関して言えば、その点はささいなことに過ぎないと言えよう。

2023年に困難に直面したにもかかわらず、バークリーは2024年以降もニューヨークにいることを望んでいる。とはいえ、それが実現するかどうかは分かっていないようだ。

『ESPN』によると、バークリーは「前に、最後までジャイアンツの一員でいたいと話したことがある。それがドラフトされたときの目標だった。ここでレガシーを残したかったけど、それは俺がコントロールできることじゃない」と語ったという。

2023年に質の高い報酬を得るために激しい交渉を強いられたバークリーは、フランチャイズタグで提示された契約と似ているものの修正された契約に合意。ジャイアンツはバークリーとの長期契約を避ける代わりにクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズに4年1億6,000万ドル(約229億4,480万円)の契約を提示し、スターランニングバックとは実力を証明することを求める契約を結んで前進することにした。

ジョーンズはここしばらく欠場が続いている。一方のバークリーは出場可能な16試合中13試合に出場してランゲームを支えてきたが、ジャイアンツ攻撃陣はバークリーにあまり活躍の場を与えていない。

とはいえ、バークリーは最も重要なポジションでプレーしているわけではなく、選手生命が短いことで知られているポジションで役割を担っている。この事実とバークリーの負傷歴を考慮すると、特に2023年に期待に応えることができなかったジャイアンツから、誰もが欲しがる複数年契約を勝ち取れる可能性は低そうだ。

バークリーは「俺は前と変わらずオープンだ。ただ公平なものを望んでいるだけ。だけど、すでに言ったようにそれは分かっている。ビジネスだってことをね。ここじゃなくても、他の場所があればいいなと思っている」と話している。

2シーズンにわたってケガに悩まされていたバークリーは2022年に復活を遂げてNFL界にその才能を再認識させた。それはバークリーにとって複数年契約を結ぶ絶好のタイミングだったが、ジャイアンツはバークリーにフランチャイズタグをつけ、フリーエージェント(FA)になるのを阻止した。

今回はジャガーズがバークリーにタグを使わない可能性の方が高そうだ。そして、バークリーはオープンマーケットでチャンスをつかめる年数が残り少なくなっていることを理解している。

「動き出すなら今しかないって分かっている」と強調したバークリーはこう続けた。

「たぶん、これは本当に2回目の契約を結ぶ最後のチャンスになる。その先は、ランニングバックの捉えられ方とか扱われ方を考えると、理想的とは言えないね」

「2回目の契約を絶対に手に入れたい」

フリーエージェントになるとすれば、バークリーはまだ余力を残している27歳のランニングバックとしてそうすることになる(バークリーの誕生日は2月)。ペンシルベニア州立大学時代に特別な存在になる要因となった爆発力は、キャリア序盤にも2022年にも健在だったことが証明された。また、バークリーはよりブロッキングに優れたチームで成功を収める可能性もある。

それがどれほどの意味を持つかはまだ分からない。しかし、バークリーは今と同じように、すべてが自然に解決するはずの将来のことを心配して時間を無駄にするつもりはないようだ。

【RA】