ペイトリオッツを率いるベリチックHC、将来について沈黙
2024年01月08日(月) 10:42ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックの24年目となるニューイングランド・ペイトリオッツのシーズンは現地7日(日)にニューヨーク・ジェッツに17対3で敗れ、正式に幕を閉じた。
ベリチックHCは試合後の記者会見で、自身の将来について語ることを避けた。
ベリチックHCは会見の冒頭で報道陣に対し、「今後のことに関しては、毎年、シーズン終了後にどこかのタイミングでそうしてきたように、ロバート(クラフト)と話し合うつもりだ――きっとそうなるだろう。ただ、それ以外に話すことはないから、今はそれしか言えない」とコメント。
日曜日の試合後、ジレット・スタジアムのフィールドを去る時、いつもと違う気持ちだったかと尋ねられたが、将来の殿堂入りが期待されているベリチックHCにヒントを与えるつもりはないようで、次のように返している。
「試合の結果には確かに失望している。それ以上は言わないでおいておく」
また、2024年にペイトリオッツのヘッドコーチになることを望んでいるか、という質問にも動じず、「ただただ試合の終わり方に失望している」と返答するにとどめた。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは7日、ベリチックHCがレギュラーシーズン終了後にロバート・クラフトおよびジョナサン・クラフトの両オーナーと会談する予定であり、また、完全解雇の可能性は低いだろうと報じた。ラポポートによれば、ベリチックはもう1シーズン戻る可能性もあれば、両者が互いに決別する可能性もあるという。
日曜日のジェッツ戦はベリチックHCの、特に競争力の高い基準から見て、ペイトリオッツでのフラストレーションのたまるシーズンにふさわしい終わり方だった。
先発クオーターバック(QB)のベイリー・ザップは雪の降るフォックスボローで今季最低の88ヤード(30回中12回成功)にとどまった。第4クオーターにはザップが今回の試合で最初のインターセプトを喫したものの、ペイトリオッツオフェンスはすぐさま相手ディフェンスのファンブルをリカバーし、残り3分を切った1ポゼッション差のゲームに望みをつないでいた。それにもかかわらず、2年目クオーターバックのザップはその2プレー後に次のパスで再びボールを手放してしまっている。
結局、ペイトリオッツオフェンスは合計115ヤードしか稼げず、今季5回目(3点以下に抑えられたのは4回目)のタッチダウンなしで試合を終えた。この敗戦でペイトリオッツはジェッツに対する連勝記録も15でストップしている。
ペイトリオッツオフェンスの苦悩はベリチックがヘッドコーチに就任して24年目のシーズンで最も一貫したものだった。シーズン第12週にはマック・ジョーンズがベンチ降格となり、ザップは半分の先発回数で同じだけの勝ち星を得ることができたものの、今季のペイトリオッツでは完全な失敗となっている。ベリチックHCがシーズン第18週を迎えてもなお、1試合あたりの被獲得ヤード(304.6ヤード)と失点(21.5点)で15位以内に入る堅固なディフェンスをいかにして作り上げたかを考えても、本来ならばあり得たかもしれないことは現時点では単なる余談に過ぎない。
代わりに、ベリチックHCは過去24年間で最低の勝利数(4勝13敗)を記録し、ペイトリオッツで初めて連続シーズンでプレーオフ進出を逃した。ベリチックHCは日曜日の記者会見を、この仕事に対する愛がまだあることを確認するのに十分な説得力をもって締めくくったが、ペイトリオッツのサイドラインを飾り続けるかどうかはまだわからない。
「私はコーチングが好きだ。チームを指導し、準備し、ゲームプランを練り、日曜日にコーチすることが好きだ。でも結果は良くなかったし、誰も満足していない」
【KO】