今後は「ただプレーに戻りたい」と奇妙なシーズンを終えたばかりのレイダースQBガロポロ
2024年01月10日(水) 11:57ラスベガス・レイダースがシーズン半ばでヘッドコーチ(HC)のジョシュ・マクダニエルズとジェネラルマネジャー(GM)のデイブ・ジーグラーを解雇して仕切り直しを図ったことに伴い、先発クオーターバック(QB)のジミー・ガロポロも起用されなくなった。そのため、3年総額7,275万ドル(約105億2,256万円)の契約を結びながら、6試合にしか先発していないガロポロの将来が疑問視されている。
『ESPN』が報じたところによれば、現地8日(月)にガロポロは「正直なところ、俺はただプレーに戻りたい」と記者団に語ったという。
「そのためにこのゲームをプレーしている。勝つのが好きだからだ。正直、俺がここにいるのは、フィールドに出て勝利を得るためだけだと思っている。フットボール選手として、それは受け入れなければならないことなんだ。みんながそれを望んでいるわけじゃない。スタッツとかの方を気にする選手もいる。俺はただ試合に出て勝ちたいだけ。それを本当に楽しんでやっているし、そのためにここにいる」
ガロポロは今年のオフシーズンにマクダニエルズと再び合流するためにレイダースと契約を結んだ。この契約はガロポロが足に手術を受けた影響で詳細がなかなか決まらず、入団会見が遅れるという縁起の悪いスタートとなった。
最初の8週間でガロポロは6試合で先発を務め、ケガのため2試合を欠場した。アントニオ・ピアースが暫定HCに就任してから、残りのシーズンは新人のQBエイダン・オコンネルが起用されている。ジミーGはレイダースが勝利を収めた日曜日のデンバー・ブロンコスとのシーズン最終戦に出場したものの、1回のパスアテンプトを成功させることができず、第3ダウンで攻撃が終了するというプレーに終わっている。最終戦に出場するということは、ガロポロが身体的なチェックをパスできるほどに健康であることを示しており、レイダースが来シーズンにガロポロを手放す場合、それを実現可能にする重要な要素と言えよう。
契約内容とこれまでのケガを考えると、ガロポロのトレード相手が見つかる可能性は低いだろう。レイダースが2024年にすぐさまガロポロを解雇した場合、チームは2,831万8,000ドル(約40億9,733万円)を負担することになる。もしガロポロを6月1日にリリースすれば、レイダースはキャップヒットを2シーズンにわたって分散させることができ、2024年は1,551万7,000ドル(約22億4,515万円)、2025年はおよそ1,300万ドル(約18億8,097万円)のキャップヒットとなり、とりわけレイダースが若手QBを起用し続けるのであれば、決して無理な額ではないと言える。
ガロポロの将来はレイダースが最終的に誰を新しいGMとHCに迎えるかにかかっている。
「俺はかなりオープンな姿勢だ」と述べたガロポロはこう続けた。
「多くのことは俺のコントロール外だ。以前にもこういう状況に置かれたことがあるから、ある程度流れに身を任せることを学んで、どうなろうとそれには何かしらの意味があると思っている。あとはその状況をいかに活かせるかだ。NFLの世界では与えられた環境でどれだけベストを尽くせるかが重要になってくる」
「自分がどういう選手かや、このリーグでの立ち位置は分かっている。自分のことを信じられなければ、誰も信じてくれない。そこが重要だ。とにかく、なるようにしかならないさ。俺はただ、フィールドに出てまた戦い始めないといけない。そうすれば楽になる。誤解を恐れずに言えば、奇妙な1年だったけどその全てが楽しかった」
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