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決勝ドライブを主導したQBパーディーについて「それ以上求めるものはない」と49ersシャナハンHC

2024年01月22日(月) 12:14


サンフランシスコ・49ersのブロック・パーディー【AP Photo/Ashley Landis】

クオーターバック(QB)ブロック・パーディーを擁するサンフランシスコ・49ersは現地20日(土)に行われた試合の大半で調子を崩していたにもかかわらず、終盤に決勝ドライブを決めてグリーンベイ・パッカーズを24対21で下し、過去5年間で4度目、パーディーにとっては2シーズンで2度目のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲーム進出を決めた。

最後の15分間で落ち着きを取り戻した49ersは重要な場面でディフェンスが相手を止め、オフェンスが2回のドライブで得点したことで、第3クオーター終了時に7点差をつけられていたパッカーズに逆転勝利を収めた。

ヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンの下、第4クオーターに5点差以上つけられていた49ersが勝利したのはこれが初めてで、同様の状況はプレーオフを含めて過去に31回あったが、その全てで敗戦を喫している。

ラインバッカー(LB)ドレイ・グリーンローのインターセプトによってパーディーとオフェンスは絶好のフィールドポジションを確保し、フィールドゴールを成功させて点差を縮めた。その後、パッカーズがパントに続くフィールドゴールを失敗したことでチャンスを得たパーディーとオフェンスが、次のドライブでタッチダウンを決めて逆転に成功している。

12回のプレーでオフェンスを69ヤード進めたパーディーは突然、今シーズンの大半で見せてきたようなダイナミックなクオーターバックの姿を取り戻し、試合終了までわずか1分のところでランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーがランでタッチダウンを決めた。最後はこの日2回目となったグリーンローのインターセプトで試合は決している。

パーディーは試合後に最後の得点ドライブについてこう語った。

「自分たちが望んでいたものが目の前にあったから、すべてを白紙に戻し、頭をクリアにして、無理に何かをしようとせず、ディフェンスが与えてくれた機会を活かして勝つ方法を見つけるしかなかった」

このポゼッションまでパス成功率が53%だったパーディーは、最後のドライブでは7回中6回のパスを5人のレシーバーにつないで47ヤードを稼いでいる。

シャナハンHCは「ブロックはこの試合でビッグプレーをいくつか決めてくれた。何度かミスもあったが、最後のドライブでチームをリードし、勝利に導いてくれた。それ以上求めるものはない」と話している。

49ersは序盤から不調に陥り、パーディーが雨のコンディションにうまく対応できなかったことが主な原因だった。パーディーは最初のドライブでは投球側の手にグローブをはめていたが、雨が小降りになったためその後はグローブなしでプレーしている。それでも手を拭っている姿がたびたび見られ、本人も試合後にそれが試合中に何度もターゲットを外してしまった一因だったことを認めている。

「確かに、ドロップバックしている時に芝生についた水滴でボールが少し濡れていることがあって、パスの精度に影響があった。でも、それも含めてフットボールだから、そのあたりはもっと良くならないといけない」とパーディーは述べている。

加えて、ワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルが肩を負傷して退場したことで49ersはオフェンスの主軸を欠くことになった。シャナハンHCも試合後に認めている通り、今シーズンの初めに負傷したときと同じように、サミュエルなしのオフェンスはやや行き詰まった様子だった。

しかし、今回は試合と自分たちのシーズンがかかっていたこともあり、チーム全体が力を振り絞り、シャナハンHCも認めるように、どんな大勝よりもチームの団結力を示すような形で勝利を引き寄せた。

「この試合ほどそれぞれの精神力と性格が試される試合は経験したことがない」とシャナハンHCは語った。

「オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームがうまくいかず、雨が降っていて選手たちは足を滑らせ、ディーボを早い段階で失い、そのために変更を加えなければならず、いくつか犯したミスなど、全てが思うようにいかなかったことで全員の根性が試された。その状況を耐え抜いた選手たちをこれ以上ないほど誇りに思っている」

49ersは第58回スーパーボウルへの切符を手にするため、NFCチャンピオンシップゲームでデトロイト・ライオンズをホームで迎え撃つ。

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