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ディビジョナルラウンドでまたしてもレイブンズ守備陣に苦しめられたテキサンズQBストラウド

2024年01月22日(月) 12:22

ヒューストン・テキサンズのC.J.ストラウド【AP Photo/Nick Wass】

現地20日(土)に行われたディビジョナルラウンドでの対決を前に、ボルティモア・レイブンズの選手たちはシーズン第1週に対峙したときから大幅に成長を遂げたクオーターバック(QB)C.J.ストラウドと対戦することになると分かっていると明言していた。

ストラウドとヒューストン・テキサンズにとっては残念なことに、その対戦結果は変わらなかった。

レイブンズは試合の大半でストラウドとテキサンズを圧倒し、テキサンズ攻撃陣に一度もタッチダウンを許すことなく34対10で勝利。テキサンズはストラウドのデビュー戦となったシーズン第1週に25対9で大敗したときと同じ運命をたどっている。

悔しい敗戦にはなったものの、2023年にヘッドコーチ(HC)に就任したデミコ・ライアンズはシーズン全体を見渡し、テキサンズが発揮してきたポジティブな要素に目を向けている。

就任1年目に、3年連続で勝利数が1ケタだったテキサンズをプレーオフに導いたライアンズHCは「今は自分たちのタイミングではなかった。やり遂げることができなかった。だが、1年を通して自分たちが達成してきたことや、1年間の成長度合いを踏まえて、私はロッカールームにいるコーチや選手の1人1人を誇りに思っている。みんなには顔を上げ続けろと伝えた。レイブンズの功績を称えているが、1人1人を誇りに思っている」と述べた。

テキサンズのフランチャイズを立て直したストラウドとライアンズHCのルーキーシーズンの素晴らしさは称えられるべきものだろう。しかし、守備コーディネーター(DC)マイク・マクドナルド率いるレイブンズ守備陣はほぼ確実にテキサンズを打ちのめしていた。

今季初対決のときと同様に、テキサンズにオフェンシブタッチダウンを許さなかったレイブンズは、2023年シーズンにテキサンズを相手にそれを成し遂げた唯一のチームとなっている。

ストラウドはパス33回中19回成功、175パスヤード、パサーレーティング72.2と、素晴らしい活躍を見せたシーズンの最後に標準以下のパフォーマンスを見せた。今回のパサーレーティングはプレーオフを含めた17試合で2番目に悪く、パスヤードは3番目に少なかった。その結果として、テキサンズ攻撃陣はシーズン最低の3得点しか挙げられず、獲得ヤードは今季で2番目に少ない213ヤードにとどまっている。

ストラウドは「とんでもない1年だったし、デミコが言っていたように、未来は明るいけど、こういうタイプの負け方は最悪だ」とコメント。

「レイブンズは素晴らしいチームだし、彼らは順当な勝利を挙げた。あんな風に恥ずかしい思いをするのはつらいけど、間違いなく俺たちの未来は明るいと思う」

レイブンズからパスラッシュで追い詰められたストラウドは、ドロップバックの51.4%(今季最高のパーセンテージ)でプレッシャーを受けた。また、プレッシャーを受けていたプレーではパス17回中7回成功、62ヤードという数字にとどまっている。うろたえている様子を見せることは決してなかったが、それでもストラウドは追い詰められていた。

ライアンズHCは「フロントがうまくいかなかった。彼らは私たちにプレーを仕掛けてきた。動きもあったし、ラインをたくさん動かす行為も多かった。相手はスクリメージラインのこちら側でプレーしていて、私たちは前に進めなかった」と振り返っている。

テキサンズはリバースからのフリーフリッカーでさえも、レイブンズのセーフティ(S)ジーノ・ストーンに阻止された。これは、テキサンズがパスでもランでもすべてを出し切ってプレーしてもオフェンスでうまくいかず、ましてやエンドゾーンに到達することなど不可能だったことを象徴するプレーだったと言えよう。

テキサンズはレイブンズ戦で得点と同じ数(10回)の第1ダウン獲得を記録。パスでもラン(38ヤード)でもヤードを稼ぐのに苦戦していた。

素晴らしいシーズンを過ごしていただけに、無念の幕切れとなっている。

ライアンズHCは「みんながこのシーズン全体を通して絶え間なく努力し、この瞬間を迎えられたことを誇りに思っている」と述べ、「ただここにいることが精神的な勝利ではないことは分かっている。それはわたしたちが目指していたことではないが、私はこのチームを誇りに思っている。今年は多くのことを成し遂げた。将来がただただ楽しみだ」と続けている。

【RA】