“特別な”レイブンズQBジャクソンに備えるチーフスHCリード
2024年01月24日(水) 10:07カンザスシティ・チーフスはディビジョナルラウンドでバッファロー・ビルズとそのクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンに勝利。1人のデュアルスレットQBを打ちのめした。今度はラマー・ジャクソンとボルティモア・レイブンズという、より強力な敵と対決する。
現地28日(日)に行われるAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームを前に、チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードはジャクソンと対峙するにあたって、アレンへの対応から得られることはあるかと尋ねられている。
チーム公式記録によると、リードHCは月曜日に「同じようなものだ」と述べたという。
「自分のやるべきことをやって、走るクオーターバックに対して規律を保たなければならない。ラマーは特別で、スピードがある。つまり、フィールドにいる選手の中でも特に速いし、俊敏だ。ジョシュは相手の目の前を通り抜けていく場面でも、気にしないし、大きな体格で、おそらく同じくらい速い。速い子だし、セカンダリープレーヤーから逃げることができる。それは映像を見たら分かるだろう。この子(ジャクソン)は投げるのもうまいし、動きながら投げるのもうまいし、走るのもうまい。だから、私たちは今週の練習を通して、そして試合中も、その部分をうまくやらなければならない」
2023年シーズン、ジャクソンはクオーターバックの中で最多のランヤード(821ヤード)を稼ぎ、タッチダウンラン5回を記録した。今季はパスをより長く使う姿勢を見せており、ジャクソンが13試合以上に先発したシーズンで1,000ランヤードの壁を破れなかったのは今季が初めてだった。
一方、レッドゾーンで大いに足を使っていたアレンは、クオーターバックの中で最多タイのタッチダウンラン15回を挙げ、ランヤード(524ヤード)では同ポジション4位につけている。
チーフスは勝利を収めたディビジョナルラウンドで、アレンにキャリー12回、72ヤード、タッチダウンラン2回を許した。
プレーオフでの2試合を含め、チーフスのディフェンスは19試合で相手クオーターバックに439ランヤードと6回のタッチダウンランを許している。クオーターバックに最も多くのランヤードを許したのはシーズン第18週で、QBイーストン・スティックに77ランヤードを奪われた。その試合より前に、チーフスはシーズン第3週にシカゴ・ベアーズのジャスティン・フィールズを47ヤード、シーズン第14週にアレンを32ヤード、シーズン第11週にフィラデルフィア・イーグルスのジェイレン・ハーツを29ヤード(ただしタッチダウンラン2回)に抑えており、相手QBに1試合で50ランヤード以上を一度も許していなかった。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、チーフスが相手QBに許したランヤードの39.6%、タッチダウンの33%は過去3試合で記録されたものだという。
日曜日にジャクソンをスローダウンさせるカギは、プレーが崩れたときに爆発的なプレーを避けることだろう。ジャクソンは2023年、75回のスクランブルで527ランヤード、タッチダウンラン2回を記録し、キャリー平均7.0ヤードを稼いで全QBをけん引。デザインランではキャリー63回で302ヤード(キャリー平均4.8ヤード)、タッチダウン3回をマークしている。
今季、ジャクソンがダウンフィールドに目を向け続けるのをいとわなくなったことで、レイブンズのオフェンスは飛躍的に強くなった。ディフェンスが自分の足に注意を向けている中で、ジャクソンは時間を稼ぎ、パスゲームでビッグプレーを見出すことができるようになっている。そして必要なときに、ジャクソンはいつでもどんなディフェンダーをもスピードで抜き去ることができるのだ。
ジャクソンとの最初の3回の対戦ですべて勝利を収めていたチーフスは、それぞれの試合でジャクソンのランヤードを85ヤード以下に抑え、タッチダウンランを合計で1回にとどめるなど、素晴らしい仕事をしていた。しかし、最新の対戦となった2021年シーズン第2週に、ジャクソンは107ランヤード、タッチダウンラン2回を記録。さらに、239パスヤード、タッチダウンパス1回もマークし、本拠地でレイブンズが36対35の勝利を挙げるのに貢献している。
【RA】