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AFCチャンピオンシップゲームで敗れたことに“苛立ち”はないが“怒り”はあるとレイブンズQBジャクソン

2024年01月30日(火) 09:34


ボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソン【AP Photo/Alex Brandon】

クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンとボルティモア・レイブンズにとって、2023年シーズンはもっと違ったものになるはずだった。しかし、リーグMVP候補のジャクソンとそのチームメイトは、またしてもプレーオフでの敗北を喫したことを受けて答えを探している。

AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)第1シードを獲得し、いくつかの強豪チームを打ち負かすなど、素晴らしいレギュラーシーズンを過ごしていたジャクソンとレイブンズだったが、ポストシーズンでは、ホームで行われた昨季のスーパーボウル王者であるカンザスシティ・チーフスとの対決に17対10で惜敗した。

試合に敗れた後、ジャクソンはまたもやポストシーズンで残念な結果に終わったことに苛立っているかと質問されている。

「いや、全然苛立っていない」と答えたジャクソンはこう続けた。

「負けたことには腹が立っている。スーパーボウルまであと1試合だった。こういう機会をずっと待ち望んできたのに、それを逃してしまった。でも、俺たちのチームはこのオフシーズンに強化して、より望ましく、より良い状態になれるよう打ち込むと思うし、またこういうポジションに立った上で今度は勝てるように、努力するつもりだ」

チーフスのQBパトリック・マホームズは序盤からレイブンズ守備陣を苦しめ、試合開始から2回連続で長いタッチダウンドライブを演出。しかし、レイブンズ守備陣は試合後半にチーフスを封じ込め、6回のポゼッションで6回しかファーストダウン更新を許さなかった。

それを生かせなかったのはジャクソンとオフェンス陣だ。2回のターンオーバーが逆転のチャンスをふいにしている。17対7で相手を追いかける中、新人ワイドレシーバー(WR)ゼイ・フラワーズはタッチダウンを決められる可能性があったにもかかわらず、ゴールラインでボールを弾かれた。その後、守備陣はチーフスの攻撃を止めたが、次のプレーでジャクソンがエンドゾーンの人が密集しているところに悪送球。そのボールは試合時間残り7分を切ったところで相手に拾われ、レイブンズが逆転するチャンスは事実上消滅した。

ジャクソンのキャリアで、ハーフタイムに10点以上の差をつけられているときの戦績は0勝5敗(うち3回はチーフス戦)だ。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、レイブンズは2013年以降、プレーオフゲームを含めてハーフタイムに10点以上のビハインドを追っている試合で0勝24敗となっており、同じ期間にそのような試合で勝利を挙げていないNFL唯一のチームだという。

「俺たちは頭にきている」とジャクソンは話している。

「オフェンスの俺たちが何もできなかった。得点は1回だけだ。そんなの俺たちらしくない。ダウンフィールドにボールを運んだ。それはいいことだ。でも、点を取らなきゃいけなかった。でもまあ、うちのチームはただカッとなっているだけで、苛立ってはいないと思う。ただカッとなっているだけ。ここに来るまでに俺たちがどれだけハードにやってきたか分かっている」

昨オフシーズン、レイブンズは攻撃コーディネーター(OC)を変更し、それによってジャクソンのパス攻撃のレベルは飛躍的に上がった。しかし結局、結果は変わらずに1月に挫折を味わっている。レイブンズはどうすればポストシーズンにおける壁を乗り越えられるのか、さらなる疑問を抱えたまま新たなオフシーズンを迎えようとしている。

【RA】