2024年シーズンに向けて“全力を尽くす”と意気込みを語るカウボーイズオーナー
2024年01月31日(水) 14:192023年シーズンに3年連続となる12勝を挙げながらもプレーオフで早々に敗退したことで、ダラスは失望に包まれていた。
ダラス・カウボーイズのヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーはこの3年間のプレーオフで1勝3敗という成績を残しており、それはマッカーシーHCが立場を追われる寸前にあることを示していた。オーナーのジェリー・ジョーンズは最終的に、マッカーシーHCを5シーズン目もとどめておくことを決意。現地30日(火)、ジョーンズはバスケットボールを例えに用いてチームの現状に納得していることを明らかにした。
『The Dallas Morning News(ダラス・モーニング・ニュース)』のマイケル・ゲールケンによると、ジョーンズは“Reese’s Senior Bowl(リーセス・シニアボウル)”の場で報道陣に次のように述べたという。
「私が言っておきたいのは、初めて第2シードを獲得した状態でプレーオフゲームに臨んだこと、それが変わらないことを望んでいる。第2シードを獲得した、その点に関してはまったく変わらないことを願っている。では、その試合に出場し、勝利を手にするときに、どのように違いを生み出すかについて話そうか。具体的に言うと、私たちはもっとうまくランを止める必要も、もっとフィジカルになる必要も、もっとうまく走る必要もある。私たちにはそういうことが必要だ」
「つまり、私が言いたいのは、私たちは4年前にマイク・マッカーシーを雇ったときにかなりいい動きに出たと思っているし、彼は何度かシーズン中に素晴らしい成功を収めてきた。彼は私たちを3度プレーオフに導いてくれたが、いずれもあと一歩およばなかった。だが、私は彼がリム(バスケットボールのゴールの縁)をグルグルしているという事実も、そうなるためにチームがやってきたことも気に入っている。だから、私の答えは、自分たちがリムをグルグルしていることを自覚しているということだ。ボールを入れることはできていないが、リムをうろついているとき、その事実を軽視してはならない。それが今いる選手たちと私たちの現状であり、私はそれについて全体を見て考えている」
カウボーイズがこの3シーズン、マッカーシーHCの下で強豪チームとなっていたのは間違いない。マッカーシーHCは就任してからの4シーズンで、レギュラーシーズンにチームを42勝25敗に導いている。それにもかかわらず、カウボーイズはこれといった成果を出していない。1995年シーズンを最後に、ディビジョナルラウンド突破を成し遂げていないカウボーイズにとって、プレッシャーはどのチームよりも高いと言えよう。
試合平均得点(29.9点)で1位に輝き、試合平均被得点(18.5点)でもトップ5にランクインしてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)第2シードを確保した2023年シーズンに、マッカーシーHC率いるカウボーイズはそうした傾向に終止符を打つと見られていた。さらに、カウボーイズはプレーオフを迎えるまでホームで一度も敗れていなかった(8勝0敗)。しかし、そうした結果を残していただけに、スーパーワイルドカードラウンドでグリーンベイ・パッカーズに大敗したことが、より残念な結果として受け止められている。
今オフシーズン、カウボーイズがチームを維持するには多少の努力が必要になるかもしれない。2024年、クオーターバック(QB)ダック・プレスコットの契約最終年には5,945万5,000ドル(約87億7,788万円)のサラリーキャップヒットが伴う。そのため、ランニングバック(RB)トニー・ポラードやオフェンシブタックル(OT)タイロン・スミス、コーナーバック(CB)スティーブン・ギルモアといった、フリーエージェント(FA)になる主力選手を引きとめることは難しくなるかもしれない。また、キャリア最高のシーズンを過ごしたワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムも今オフシーズンに契約延長を実現させることを目指している。
ジョーンズはキャップヒットを軽減するような契約をプレスコットと結ぶつもりはなく、チームが2024年にすべての主力選手をとどめておける可能性は十分にあるとつけ加えた。
チームレポーターのニック・ハリスによれば、ジョーンズは「私はこれから対応する可能性が高い主要な契約について、自分たちがすべてに全力を尽くすと予想している」と述べ、こう続けたという。「今年の終わりには、すべてに全力で取り組むと見込んでいる」
「これまでとは違う選手に全力を尽くすことになる。私たちはすべてやり遂げるつもりだ。何人かの選手からは、全力を尽くしたいと思わせられるようなことが見受けられた。そうだね、今年は将来のために構築されたわけではない私たちを見てもらうことになるだろう。今のはこれまでしてきた中で一番いい表現だ。それで多くの質問に答えられるはずだ」
【RA】