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コマンダースがカウボーイズDCクインを新HCとして採用へ

2024年02月02日(金) 10:07


ダラス・カウボーイズのダン・クイン【AP Photo/Ron Jenkins】

2021年に年間最優秀アシスタントコーチに輝いた人物が、再び慣れ親しんだ地位に就こうとしている――しかも、そのためにNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区を離れる必要すらない。

ワシントン・コマンダースがダン・クインを次期ヘッドコーチ(HC)として採用しようとしていると、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが情報筋の話をもとに報じた。

53歳のクインはダラス・カウボーイズから移籍することになる。カウボーイズでは過去3シーズン、守備コーディネーター(DC)としてチームを指揮し、トータルディフェンスで2度のトップ12入り(2023年の5位を含む)を果たすなどしてヘッドコーチを探しているチームから多くの関心を集めてきた。1年前、クインはマイク・マッカーシーHCの下で3シーズン目を過ごすためにダラスに戻ることを選択し、他チームからの詮索から逃れることを決めた。しかし今回、アトランタ・ファルコンズのヘッドコーチとしてNFCチャンピオンシップゲームを制した経歴を持つクインは、機会があるうちにそれをつかもうとしている。

クインを採用するコマンダースは、2回連続でヘッドコーチ経験のあるディフェンス重視の候補者を指揮官に選んでいる。カロライナ・パンサーズのヘッドコーチを務めたのちにコマンダースに加入した前HCロン・リベラは、2023年シーズンを4勝13敗で終えたことを受けて解雇された。クインは2020年シーズン中に解雇されるまで、アトランタで5シーズン以上ヘッドコーチを務めていた。

とはいえ、今回の採用はコマンダースのディフェンス面における顕著な問題に対処するために行われる。コマンダース守備陣はトレード期限当日に若手のエッジラッシャーを1人ではなく2人ともトレードした2023年シーズンに、トータルディフェンスで最下位に沈んだ。

コマンダースが苦戦していることはよく知られており、その結果としてリベラは2023年シーズン途中に守備コーディネーターを務めていたジャック・デル・リオを解雇し、プレーコールの役割を自ら引き受けた。しかし、その結果として大幅な改善が見られることはなかったため、コマンダースはクインを採用することによって自分たちが切望している結果を得られることを望んでいるだろう。

クインはクオーターバック(QB)ポジションに確固たる答えを必要としているコマンダースを指揮することになる。キャリア2年目のQBサム・ハウエルは2023年シーズンを低調な成績で終え、多くの人から今後もチームに残留するのか疑問視されている状態だ。ドラフト全体2位指名権を保持しているコマンダースは、その気になれば2024年ドラフト候補生の中でも特に優秀なクオーターバックを指名する絶好のチャンスを得るだろう。

ジョシュ・ハリス新オーナーが最初のヘッドコーチ採用プロセスを終えたワシントンでは、まだ多くの仕事が残されている。すべてが計画通りに進めば、ハリスはしばらくHC探しをしなくて済むだろう。

【RA】