QBの状況について“すべてのことを検討している”とペイトリオッツOCヴァン・ペルト
2024年02月22日(木) 13:34ニューイングランド・ペイトリオッツの攻撃コーディネーター(OC)アレックス・ヴァン・ペルトは新しい雇用主からプレーコールを担うという新たな責任を与えられている。
攻撃コーディネーターにとっては難しいことではなさそうだが、この4年間をクリーブランド・ブラウンズのヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキー――プレーコールを担当していた――の下で過ごしてきたヴァン・ペルトOCは、サイドラインから指示を出すことに慣れなければならない。
とはいえ、ヴァン・ペルトOCはプレーコールのシステムをデザインできるようになる前に、クオーターバック(QB)の状況を解決する必要がある。マック・ジョーンズが2023年シーズンに、何度もベンチに下げられるほど精細を欠いたプレーを見せ、自身の将来に何も良い影響を与えなかったことにより、ペイトリオッツのQBポジションにおける見通しはかなり不透明となっている。2024年に誰がペイトリオッツの先発QBになるかは未定であり、ペイトリオッツにはフリーエージェント(FA)期間が始まる来月から早速対処すべきことがある状態だ。
ジョーンズが2024年シーズンに先発を務めることを想像できるかと質問されたヴァン・ペルトOCは「本当に今は、すべてのことを検討している」と返答。
「このプロセスを進める中で、私たちはこの数週間、10日間で、自分たち自身に没頭し、チームの面々を評価しようとしてきた。この状況で、多くの選手がフリーエージェントになろうとしている。まあ、彼らはフリーエージェントだから、私たちは自分たちのメンバーについて考えている。自分たちが誰を擁しているかを理解すると同時に、他の選手にも目を向けている」
「しかし、今はすべてを検討していて、まだそのプロセスを進めているところだ。時が来たら、協力し合って、正しい決断を下せると確信している」
ヴァン・ペルトOCはペイトリオッツで新ヘッドコーチ(HC)ジェロッド・メイヨのスタッフになってからジョーンズと“少し”会話をしたと明かしたものの、ジョーンズについてはその程度しか話さなかった。ヴァン・ペルトOCが見ているように、ペイトリオッツにはクオーターバックを含め、このロースターでやり遂げなければならない仕事がある。
「パズルのピースのうち、まだうまくはまっていないものがいくつかあるのは確かで、それが私たちの仕事だ」と述べたヴァン・ペルトOCは「つまり、結局のところ、すべてを確立し、自分たちがどういう存在なのか、誰を起用できるのかを見て、それから持っているピースでパズルを組み立てていく」と続けている。
この時期、NFLに32個存在するパズルはすべて未完成の状態だ。しかし、中には他と比べてより多くのピースが欠けているものもある。
ヴァン・ペルトOCにとって、それは新しい選手たちに伝えたメッセージほど適切なものではない。少なくとも、新スタッフが既存のメンバーをどう捉えるかにおいて、昨年は重要ではないのだ。
そのようなメッセージは、ヴァン・ペルトOCが完了させようとしている仕事――つまり、ジョーンズの評価――と矛盾しているように思える。より良い選択肢が生まれ、2024年ドラフト全体3位指名権を持つペイトリオッツがクオーターバックを変更する可能性はあるはずだ。その一方で、ペイトリオッツが現状を維持し、ジョーンズにもう一度チャンスを与える可能性もある。
基本的には、あらゆる選択肢が検討されている状態だ。現在は2月下旬。ペイトリオッツは、明日試合に臨むわけではない。彼らには必要だと思われる調整を計画的に行う時間がある。
ヴァン・ペルトOCは「最も重要なのは、うまくはまっているピースがいくつかあることだ。みんなにとって最も素晴らしいことは、みんなにとって新たなスタートになるということだと思う」とコメント。
「すでに何人かと話をした。まっさらな状態で、あらかじめ期待することもなく、彼らがどういう人たちなのか考えもせずにね。そして一から作り上げていくのだ。だが、そういうチャンスがあるのはエキサイティングだ」
ヴァン・ペルトOCもまた、久しぶりにプレーコールを担当するシーズンに向けて気を引き締めなければならないだろう。ヴァン・ペルトOCはステファンスキーのオフェンスをそのままニューイングランドに持ち込むのではなく、ペイトリオッツのロースター――数カ月後にはまた違った姿になっている可能性がある――の長所を生かしてスキームを構築していくのだ。
それでも、ヴァン・ペルトOCは比較的新しい経験をすることになる。それに対して意欲的なヴァン・ペルトOCは次のように語った。
「確実に違ってくる。プレーコールをするのだから責任が増えるのは明らかだ。それを楽しみにしている。以前にも、別のレベルでそれを担う機会があった。NFLヨーロッパで1シーズンを通してコールを担当していたのだ。楽しかったし、そこで経験を積んだようなものだ。どうやって遂行するのかを学んだ。たくさん失敗したが、誰も気にしなかった」
ペイトリオッツがジョーンズを起用し、オフェンスの調子が上がらなかった場合、人々は確実に懸念を抱くだろう。その点については、時が経てば分かるはずだ。とはいえ、ヴァン・ペルトOC、メイヨHC、そしてペイトリオッツの他のメンバーにとって幸いなことに、現時点ではまだ、時は彼らに味方している。
【RA】