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DTジョーンズとの再契約はチームの“最優先事項”とチーフスGMヴィーチ

2024年02月28日(水) 15:57


カンザスシティ・チーフスのクリス・ジョーンズ【Cooper Neill via AP】

カンザスシティ・チーフスのスーパーボウル制覇に大きく貢献したプレーを見せてから16日後、ディフェンシブタックル(DT)クリス・ジョーンズが再び話題をさらっている。

しかし、今回は過去についてではなく、オールプロに選出された経歴を持つジョーンズに待ち受けているものについてだ。2023年シーズンを最高の形で終えたジョーンズは、来月にオープンマーケットに向かおうとしている。

チーフスのジェネラルマネジャー(GM)ブレット・ヴィーチはそれが現実になるのを防ぐことを目指しているようだ。

現地27日(火)、ヴィーチGMは2024年NFLスカウティングコンバインの場でジョーンズについて「彼は最優先事項だ」と述べた。

ヴィーチGMは最近、ジョーンズとの交渉に臨んでいる。昨年9月、チーフスはジョーンズ抜きで2023年シーズン開幕を迎えた。キャップの制限に苦しめられていたチーフスとの長期契約締結を望むがゆえに、ジョーンズは契約問題を理由にシーズン初戦を欠場したからだ。

デトロイト・ライオンズに敗れたシーズン初戦――ジョーンズが欠場したことで、ライオンズがランプレーで勝利をつかみとる能力が発揮された――のあと、チーフスとジョーンズは1年契約を締結。現在、両者は再び会う準備をしているが、今回は2024年シーズン以降の契約もまとめることが目標とされている。

ヴィーチGMは火曜日に報道陣に対して「クリスが大好きだ」とコメント。

「どうにか形にしようと懸命に試みたが、できなかった。デトロイト戦の直後に集まったとき、とてもいい会話ができた。両者ともここにいることを望んでいるから、仕事に取りかかるつもりだ。彼には戻ってきてもらいたいし、彼がカンザスシティでキャリアを終えるところを見たいと思っている」

ジョーンズの1年契約は、その場しのぎで結ばれたものに過ぎなかったが、2023年シーズンの最後、つまりチーフス守備陣がスーパーボウルの延長戦でサンフランシスコ・49ersをエンドゾーンから遠ざけることを任されたとき、信じられないほど価値あるものだったことが証明された。サード・アンド・ゴールの場面で49ersのオフェンシブラインを打ち破ったジョーンズは、クオーターバック(QB)ブロック・パーディーにプレッシャーをかけてインコンプリートに追い込み、結果として49ersはフィールドゴールを蹴ることになった。ここで歯止めをかけたおかげで、QBパトリック・マホームズ率いるチーフスはタッチダウンを決めて勝利をつかみとっている。

その後、ジョーンズは疲労困憊(こんぱい)であることを認めたものの、まずはキャリア3度目のスーパーボウル制覇を果たした喜びに浸らずにはいられない様子だった。

現在のチーフスには、次のタイトル獲得に向けてジョーンズやスターコーナーバック(CB)ラジャリウス・スニードを引きとめるべく、フランチャイズタグを含むあらゆる選択肢を駆使する必要があるのかもしれない。タグの指定期限が来週の火曜日に迫っている中で危機感が高まっていることを認めた一方で、それまでに両方の取引を完了させる道筋が見えているヴィーチGMは、次のように語った。

「タグを1つ使えるから、おそらくそれを使うことになるだろう。だが、私たちの目標はその2人を確保することだと思っている」

どちらかと言えば、ヴィーチGM率いるフロントオフィスは、毎年ロースターが入れ替わるにもかかわらず、そうした仕事を遂行する上でエリート中のエリートであることを証明してきた。その評価を維持するために、ヴィーチGMはこの1カ月でまた大きなハードルを乗り越える必要がある。

【RA】