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チーフス、2026年ワールドカップ開催後にアローヘッド・スタジアムを1,200億円で改修予定

2024年03月01日(金) 12:00

GEHAフィールド・アット・アローヘッド・スタジアム【Kyle Rivas/Kansas City Chiefs via AP】

カンザスシティ・チーフスが、8億ドル(約1,200億円)をかけてNFLで3番目に古いアローヘッド・スタジアムを改修する計画を立てている。この改修は、2026年のワールドカップが開催された後に始まり、完成まで約4年かかる見込みだ。

このプロジェクトは、現地4月2日(火)にミズーリ州ジャクソン郡の有権者が8分の3セントの税金を延長するかどうかにかかっている。この税金は、アローヘッドとその隣のカウフマン・スタジアムを含む、トルーマン・スポーツ・コンプレックスの維持に使用されてきた。カウフマン・スタジアムを拠点とするMLBのカンザスシティ・ロイヤルズは、2030年シーズン終了後に訪れる現契約の終了期限前に、新しいダウンタウンの球場へ移転する意向だ。

プロジェクト全体に3億ドル(約450億円)を一家で出資する予定のチーフス会長、クラーク・ハントは「このスタジアムの適切な改修と再構築に必要な資金が確保できなければ、私たちはもう25年間のリース契約には署名しない」と語り、こうつけ加えた。

「計画通りにすべてを行うために必要な十分な資金を確保するために、財政面をうまく調整することは私たちにとってとても重要だ」

現地2月28日(水)にアローヘッドで実施された記者会見で発表された改修プロジェクトは、52年の歴史を持つ建物のあらゆる面を改修するもので、客席エリア、快適に過ごすための豪華な設備、テールゲートエリア(駐車場)を含む全範囲に及ぶ。

選手やVIP、その他の特別なゲストにより良いアクセスポイントを提供するために、新しい駐車場デッキが建設される予定だ。新設される歩道橋によって、ファンは駐車場からスタジアムへ容易にアクセスできるようになるだろう。新たに設置されるリボンボード(ディスプレイボード設備)と両端のビデオボードが3倍から4倍に拡大され、スタジアム周囲の既存のスイートルームも改修予定。

スタジアム自体に最も大きな変更が加わるのは、上部と下部だ。

1972年にスタジアムが建設されてから初めてのこととして、チーフスはスタジアム内のファンの動線をスムーズにする360度のアッパーコンコースの構築を計画している。フードステーションやトイレ、グッズ売場の増設も予定されており、スタジアム内におけるその他の場所の混雑緩和にも寄与するはずだ。

エンドゾーンについては、ラスベガス・レイダースが本拠とするアレジアント・スタジアムに見られるようなクラブスペースを設けるため、既存構造の下を掘削する予定だ。チーフスは先日、過去5年間で3度目のスーパーボウル優勝をアレジアント・スタジアムで果たしている。

チーフスの社長マーク・ドノバンは、次のように述べている。

「アレジアント・スタジアムの1階席からあの素晴らしいエンドゾーンスイートを見れば、“ワオ、私たちにはできないのが残念だ”と言いたくなるものだ。しかし、私たちはそれを実現する方法を見つけ出した。NFLの中でも最高で最新の施設を提供するだけでなく、それを象徴的なアローヘッド・スタジアムの内部に設置するんだ」

もう1つの大きな変化は、スタジアム外で起こる。チーフスはカウフマン・スタジアムの跡地にテールゲーティング・プラザの建設を計画しているのだ。屋根付きのこのエリアは、試合当日に人が集まるスペースとなるが、年間を通してイベントにも利用できる。

トルーマン・スポーツ・コンプレックスの初期計画には、アローヘッドとカウフマンの両スタジアムを覆うことができる可動式屋根が計画されていたが、この構造は実現されていない。チーフスはおよそ20年前、アローヘッドの最後の大改修を行った際に屋根をつけるというアイデアを再検討したが、世間はこのプロジェクトに懐疑的で、結局このアイデアは廃案となった。

カンザスシティがスーパーボウル開催地となるためには屋根の設置が有効かもしれないが、ハントは水曜日に、今回の改修でそれを真剣に検討したわけではないと言及した。実際に、チームは自然の気象条件下での屋外プレーを好んでいる。

「私たちにとってそれが競争上の優位性になると確信している」とハントはコメントした。

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