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パッカーズがRBジョーンズをリリースして元レイダースRBジェイコブスと契約へ

2024年03月12日(火) 12:15


ジョシュ・ジェイコブス【AP Photo/John Locher】

グリーンベイ・パッカーズはフリーエージェント(FA)開始早々にバックフィールドで意表を突くような入れ替えを行った。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが情報筋の話として現地11日(月)に報じたところによれば、パッカーズはランニングバック(RB)ジョシュ・ジェイコブスと4年総額4,800万ドル(約70億4,832万円)の契約を結ぶ見込みだという。この契約には1,250万ドル(約18億3,550万円)の契約ボーナスが含まれており、ジェイコブスは1年目に1,480万ドル(約21億7,323万円)を手にするとペリセロは伝えている。

ジェイコブスの加入に伴ってパッカーズでは別の選手が影響を受けることになった。

ラポポートとペリセロは、パッカーズがベテランRBのアーロン・ジョーンズをリリースすると報じ、後にチームがその旨を正式に発表している。

ジョーンズはパッカーズに7年間在籍し、1,000ヤード超えのシーズンを3回達成。豪快なデュアルスレットとして活躍し、体調が万全な時はチームのオフェンスを飛躍的にダイナミックにさせた。29歳のジョーンズは、2023年にパッカーズがプレーオフ進出を果たすために欠かせない存在だった。

しかしながら、2024年のキャップヒットが1,757万5,000ドル(約25億8,124万円)になる予定の中、ジョーンズは6試合を欠場し、ケガに悩まされたシーズンを終えたばかり。昨年のオフシーズンにジョーンズは減俸を受け入れてパッカーズに残っている。両者は今年も新しい契約について話し合っていたが、合意には至らなかったと報じられている。

ジェイコブスがチームに加わったことで、ジェネラルマネジャー(GM)のブライアン・グーテクンストはジョーンズを手放す時期が来たと判断したようだ。

ジェイコブスは2022年にラッシュヤード(1,653ヤード)とスクリメージヤード(2,053ヤード)でNFL首位に立ち、オールプロのファーストチームに選ばれた。2023年は4試合を欠場して、805ラッシングヤードと1,101スクリメージヤードを記録。3.5ヤードという昨季の1キャリー当たり平均ヤードはジェイコブスにとってキャリアローとなった。

パッカーズはジョーンズと袂を分かち、元1巡指名選手であるジェイコブスの復調にかけている。

健康な時のジェイコブスは、普通なら3ヤードのゲインになるようなプレーで8ヤードを稼げる破壊的なランナーだ。バックフィールドにおけるパスキャッチャーとしても過小評価されていると言えよう。ジェイコブスは過去3シーズンにおいて、毎年1試合当たり50ランヤード以上、20レシーブヤード以上を記録した4人の選手のうちの1人だ(他はジョーンズ、クリスチャン・マカフリー、アルビン・カマーラ)。

タックルの合間を縫って走り抜ける能力を持つジェイコブスは、タックルを交わす中で最も躍動する。2019年にNFLに入って以来、ジェイコブスがタックルを交わしながら稼いだ2,791ラッシュヤードはNFL最多を数える。一方で、シーズンごとの浮き沈みがマーケットからの関心を鈍らせたようだ。

昨シーズン、クオーターバック(QB)ジョーダン・ラブとパッカーズのオフェンスは、ジョーンズが元気でがむしゃらだった時の方がはるかに効率よく機能していた。チームはジェイコブスが同じような存在感を示してくれることを必要としている。

ジョーンズの代わりにジェイコブスを獲得したことで、パッカーズのオフェンスは強みを維持することができる。フロントオフィスは、このポジションにデュアルスレットの主力選手を確保しつつ、年齢を下げることで出費を抑える道を見いだしたのだろう。とはいえ、今回の動きがあってもパッカーズのバックフィールドは引き続き手薄となっており、RBのA.J.ディロンは現在フリーエージェントとなっている。

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