スティーラーズが元レイブンズLBパトリック・クイーンと3年60億円の契約へ
2024年03月13日(水) 11:54ピッツバーグ・スティーラーズとボルティモア・レイブンズのライバル関係に、新たな展開が加わった。
現地12日(火)、これまでボルティモア・レイブンズに所属していたラインバッカー(LB)パトリック・クイーンがピッツバーグ・スティーラーズと3年契約を結ぶと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話をもとに報じている。
ラポポートによると、クイーンの契約は最大で4,100万ドル(約60億4,812万円)に上る見込みだという。1シーズンあたり1,360万ドル(約20億0,620万円)を稼ぐことになるクイーンの年俸は現時点で、インサイドラインバッカーの中で7番目に高い。
スティーラーズはライアン・シェイジアーが2017年にケガで引退して以来、ほとんど埋まってこなかったディフェンス中央の大きな穴を、クイーンが埋めてくれることを期待している。スティーラーズのこのポジションには負傷者が相次いでおり、昨シーズンにはコール・ホルコムとクワン・アレキサンダーの両方をケガで失っていた。
身長約183cm、体重約104kgで、まだ24歳という若さのクイーンは、2023年にキャリアで最高のシーズンを過ごした。トータルで133回のタックルを決め(うちフォーロス9回)、サック3.5回、インターセプト1回、フォースドファンブル1回、ファンブルリカバリー1回を記録したクイーンは、キャリアで初めてプロボウルに選出されたほか、オールプロのセカンドチームにも選ばれている。クイーンは4年のNFLキャリアで一度も欠場したことがなく、レイブンズではレギュラーシーズンの全67試合に先発出場してきた。
1年前、レイブンズはクイーンの5年目オプションを行使せずに、シカゴ・ベアーズからトレードで獲得したLBロクアン・スミスとの巨額の契約延長を実現させた。クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンといった選手たちと新契約を結んだことで予算がひっ迫していたこともあり、スミスの契約延長は、レイブンズから2020年NFLドラフトの1巡目指名を受けたクイーンの退団を示唆するものだったと言えよう。
レイブンズで守備コーディネーター(DC)としてクイーンのブレイクアウトシーズンを監督していたマイク・マクドナルドが、シアトル・シーホークスのヘッドコーチ(HC)に就任したことを受け、クイーンがマクドナルドの後を追ってシーホークスに加入するのではないかとの見方もあった。しかし、クイーンは同じ地区にとどまり、1シーズンに2度、かつての所属チームが何を失ったのかを見せつける機会を手にする。
クイーンの退団はレイブンズがランニングバック(RB)デリック・ヘンリーと契約することが決まった日に明らかになった。スティーラーズに新加入するクイーンの任務は、レイブンズに加わったキング・ヘンリーを1年に2度、止めることになるだろう。
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