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タイタンズとCBスニードが4年約116億円の契約に合意

2024年03月27日(水) 11:21

ラジャリウス・スニード【NFL】

カンザスシティ・チーフスは自分たちにコーナーバック(CB)ラジャリウス・スニードを引きとめる余裕がないことを分かっていた。スニードをテネシー・タイタンズにトレードした4日後、その考えは正しかったことが証明されている。

現地26日(火)、スニードとタイタンズが5,500万ドル(約83億4,130万円)の保証額と2,000万ドル(約30億3,320万円)のサインボーナスを含む4年7,640万ドル(約115億8,682万円)の契約に合意したと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話をもとに報じた。

新契約により、スニードは年平均額(1,910万ドル/約28億9,671万円)で、最近シカゴ・ベアーズと再契約したジェイロン・ジョンソン(年平均1,900万ドル/約28億8,211万円)をわずかに上回り、ニューオーリンズ・セインツのマーション・ラティモア(1,940万ドル/約29億4,279万円)やダラス・カウボーイズのトレボン・ディッグス(1,940万ドル)、ボルティモア・レイブンズのマーロン・ハンフリー(1,950万ドル/約29億5,796万円)といった選手のすぐ後につけている。4年契約の年俸はフランチャイズタグでの1年契約で得られる額よりも約70万ドル(約1億0,623万円)少なくなるが、スニードはNFLで最も年俸の高いコーナーバックのトップ7に入ると同時に、契約面での保証も手に入れた。

スニードはタイタンズにトレードされた後に今回の合意に至っている。チーフスは他チームで契約を手に入れる運命にあったスニードの見返りとして、タイタンズから2025年ドラフト3巡目指名権を受け取り、2024年ドラフト7巡目指名権を交換している。そうした指名権はスニードのトレードに見合ったものではないかもしれないが、これ――つまり、新人契約のもとでスター選手の貢献を最大化した後、契約延長の時期が来たときに他チームに移籍させること――はチーフスが常に競争力を維持している方法だと言えよう。2年前にCBトレント・マクダフィー(2023年にオールプロに選出された)を指名してこうした動きに備えてきたチーフスは、それ以来、セカンダリー(2022年にシャーバリウス・ウォードも失った)を補充するために複数の指名権を使ってきた。

一方のタイタンズは、ドラフト4巡目で指名されたとは思えないほどの活躍を見せているスニードを獲得。チーフスでスーパーボウル制覇を2度経験したスニードは、守備コーディネーター(DC)スティーブ・スパグニョーロに求められたことなら何でもやるというスタンスで、数々の重要な役割を担ってきた。スニードは昨季も素晴らしい成績を収めており、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、キャリアハイとなるパスディフェンス14回を記録したスニードは、最も近いディフェンダーとして90回もターゲットになったにもかかわらず、タッチダウンを1度も許さなかったという。

実際、その領域はスニードが得意とするところであり、2023年も例外ではない。プレーオフの試合を含め、スニードは80回以上ターゲットになった選手の中で、被パス成功率(48.2%)で1位に輝いた。また、チーフスのスーパーボウル連覇を力強く支えた守備陣の一員として、スニードはターゲットあたりの被ヤードと被パサーレーディングでもトップ2につけている。

スニードはそうした勝利の系譜をタイタンズに引き継ごうとするだろう。そして、タイタンズは新体制の下で確実にその刺激を活用するはずだ。

【RA】