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ドラフト当日にファルコンズQBカズンズと「とても良い会話を交わした」とマイケル・ペニックスJr.

2024年04月27日(土) 10:52

アトランタ・ファルコンズからドラフト指名を受けたワシントン大学のマイケル・ペニックスJr.【AP Photo/John Bazemore】

現地25日(木)にアトランタ・ファルコンズがマイケル・ペニックスJr.の名前を呼んだとき、2024年NFLドラフト1巡目の事態は急変した。

クオーターバック(QB)カーク・カズンズと4年1億8,000万ドル(約284億5,710万円)の契約を結んだばかりにもかかわらず、ファルコンズは将来に向けて投資することを決め、ワシントン大学の有望なクオーターバックをドラフト全体8位で指名。『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロによると、この動きはNFL界に衝撃を与えただけではなく、ドラフト当日のカズンズ陣営にも“大きな驚き”を与えたという。

金曜日にアトランタで入団記者会見に臨んだペニックスJr.は、カズンズとはすでにドラフト当夜に「とても良い会話を交わした」と報道陣に明かした一方で、具体的な内容については言及を避けた。

「今は俺と彼だけの秘密にしておく。間違いなく、良い会話だった」と語ったペニックスJr.は「彼と一緒に仕事ができることをとても楽しみにしているし、彼も俺と同じ気持ちだと言ってくれた」と続けている。

ペニックスJr.は昨年、ワシントン大学ハスキーズを14勝1敗の成績に導き、2024年CFPナショナル・チャンピオンシップ・ゲームに出場したことで一躍脚光を浴びた。左利きのペニックスJr.は、自分のすぐ後にあたるドラフト全体9位でシカゴ・ベアーズから指名されたワイドレシーバー(WR)ローム・オドゥンゼを擁する強力なオフェンスを指揮し、最終シーズンには36回のタッチダウンを記録するかたわら、ワシントン大学における1シーズンあたりのパスヤードで新記録(4,641ヤード)を樹立。その過程で、全米のトッププレーヤーとしてマックスウェル賞を受賞したほか、ハイズマントロフィーの最終候補にもなった。

ファルコンズのジェネラルマネジャー(GM)テリー・フォンテノーは金曜日、ペニックスJr.の指名はフランチャイズにとってまさに将来を考慮した決断だったと繰り返している。

「私たちが何かを強制したわけではない。ただただこの選手に多くの信頼を寄せているだけだ。私たちは彼が将来のフランチャイズプレーヤーになれると思っている。だからこそ、今すぐ獲得するという決断を下した」とフォンテノーGMは述べた。

また、ヘッドコーチ(HC)ラヒーム・モリスは、カズンズの下で学ばせることは新人のペニックスJr.にとってメリットしかないとつけ加えている。

モリスHCは金曜日に「彼には自分のプレーの手本となる偉大な選手がいる」とコメント。「彼にはプロセスの手本となる偉大な選手がいる。彼にはあらゆることを手本にできる偉大な選手がいるのだ。カーク・カズンズはこのリーグに入ってきたときから今に至るまで、本当に驚異的な存在だ。(ペニックスJr.は)ただただついて行き、チームの中で正しいことをし、オフェンスを学ぶ構造の中で正しいことをし、外に出て自分自身を最高の状態に押し上げようとすることができるポジションにいる。最高の状態になること。彼がすべきことはそれだけだ」

35歳のカズンズはミネソタ・バイキングスでの最終シーズンを短縮することにつながったアキレス腱(けん)断裂からの回復を目指しているところだ。ファルコンズには、ベテランのカズンズと1億ドル(約158億0,950万円)の保証を含む高額契約を結べるほどの余裕があったが、チームが好むと好まざるとにかかわらず、ペニックスJr.の指名によってQB陣には予期せぬ論争がもたらされるかもしれない。

しかし、5月初旬に24歳になるペニックスJr.はNFLキャリアをスタートさせるにあたり、騒動を起こそうとしているわけではない。むしろ、カズンズの控えとしての役割を受け入れているペニックスJr.は、次のように話している。

「このチームがフットボールの試合で勝つのに貢献すべく、自分にできることを何でもするためにここにいる。それが自分にとって一番重要なことだ。勝つことが大好きだし、俺はチームを重視する人間で、ロッカールームでもそうなるつもりだ。カーク(カズンズ)は素晴らしい選手だ。実は(Netflix/ネットフリックスの)“Quarterback(邦題:クォーターバック:不屈の求道者)”シリーズを見て、彼が自分と同じように信仰深い人だということが分かった。彼は家族のことをすごく大切にしていて、俺は彼がどんな人かを知ることを本当に楽しんでいた」

「彼と同じルームにいることができて、彼と一緒に仕事をし、彼から学び、彼がキャリアを続けていく中でそれをサポートできるなんて、俺はものすごく恵まれている」

【RA】