新人CBマッキンストリー獲得後もCBラティモアを“積極的にトレードする意向はない”とセインツGMルーミス
2024年05月04日(土) 17:48ニューオーリンズ・セインツはコーナーバック(CB)のポジションが満杯だからといって、負担を軽くしようとは考えていない。
2024年NFLドラフトでトレードアップして2巡目全体41位でアラバマ大学のCBクール・エイド・マッキンストリーを指名したことで、セインツが長年チームに在籍しているCBマーション・ラティモアのトレードを検討しているのではないかといううわさが広まった。しかし、セインツのジェネラルマネジャー(GM)ミッキー・ルーミスは現地3日(金)にそのような計画はないと語っている。
ルーミスGMはアダム・シャインがホストを務める “Mad Dog Sports Radio(マッド・ドッグ・スポーツ・ラジオ)”に出演した際に、マッキンストリーを指名したことはラティモアにとって何を意味するのかという質問に対して次のように述べた。「それは何の意味もない。マーションは長い間、本当にいい選手として活躍してきた。彼はチームのリーダーの1人だ。言ったように、われわれは何人でもコーナーバックを使おうと思えば使える。われわれは本当にいいメンバーに恵まれているし、彼らはお互いに助け合い、チームの勝利に貢献してくれるだろう」
事実、セインツは頼もしいコーナーバックの選手たちをそろえている。
即戦力となる新人のマッキンストリーを加えたセインツには2年前のドラフト2巡目で指名したアロンテ・テイラーや、昨シーズンにインターセプト4回、ファンブルフォース2回、ファンブルリカバリー2回、パスディフェンス18回(NFL全体3位)をマークして大活躍したポールソン・アデボなど、才能豊かな選手が集結している。
セインツに7シーズン在籍してプロボウルに4回選出されているラティモアは、健康であれば、グループの気迫あふれるベテランのリーダーとして活躍する。
問題はラティモアがこのところ健康を保っていないことだ。2019年から2021年まで3年連続でプロボウルに選出された後、2022年に腎臓の裂傷と肋骨骨折、2023年には足首の負傷を抱えたラティモアは過去34試合のうち半分に出場できなかった。
ラティモアは現在、ボイドイヤー(無効年)が始まる前の2026年まで契約中だ。また、ラティモアが5月中にトレードされた場合、3,130万ドル(約47億9,062万円)のデッドキャップペナルティがチームに課されることになっており、ルーミスGMは少なくとも今月いっぱいは約束に忠実であると考えていいだろう。
6月1日(土)以降にトレードが成立した場合、この額は1,070万ドル(約16億3,768万円)まで下がり、セインツが決断を下したとしてもより納得のいく金額となる。さらに、トレード相手を探していなくても、ルーミスGMはいつでも決断を迫る電話がかかってくる可能性があることを明かした。
「自分のチームにとって本当にいい選手ならば、そういう選手は市場に出回らないはずだが、もし誰かが電話をかけてきて提案をした場合、それが理にかなっている場合もある。それはチームのどの選手にも当てはまることだ。もし拒めないようなオファーを受けたら、少なくともそれを検討しなければならない。だから、そういうことだよ。積極的にマーションをトレードしようとしているわけじゃない。マーションはとても優秀な選手だ。エリートコーナーだ。ここ数シーズンはケガでフィールドから遠ざかっていたし、われわれはそれを乗り越えなければならない。彼のせいではない。ただそういう状況だった。これがわれわれの現状なんだ」
とはいえ、今のところ、マッキンストリーはコーナーバックのポジションにおいてNFLで最も層が厚いセインツのロースターに加わったことになる。
ルーミスGMが現時点でそのような動きにコミットしていないとしても、マッキンストリーは後になってラティモアのセインツ離脱のきっかけとなるかもしれない。
【KO】