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NFLチーム研究所:Week 6 - ニューヨーク・ジェッツ

2017年06月03日(土) 15:16

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1959年に放送業界で成功を収めたハリー・ウィズマーがAFLのニューヨーク・フランチャイズ権を獲得したことにジェッツの歴史は始まる。当時のチーム名はタイタンズ・オブ・ニューヨーク。このタイタンズの名は当時のライバルリーグNFLで本拠都市を同じくするジャイアンツを意識し、“ジャイアンツ(巨人)よりも大きく、強い”ことからつけられたとウィズマーは説明している。

また、タイタンズが使用していたユニフォームやヘルメットのデザインは現在も“スローバック(復古)”ユニフォームとして使用されることがある他、帽子などアパレルも販売されており、ファンにもなじみが深い。

タイタンズは1960年からAFLオリジナルメンバーとしてリーグに参加したが、ウィズマーの経営はしばしば混乱を招き、人気も低迷、1962年には経営破綻に陥った。翌年、チームの所有権をデービッド・ワーブリン率いる5人のグループが100万ドルで買い取り、再出発を図ることとなったのである。

新しいオーナーグループはチーム名をジェッツへと変更し、本拠地もそれまでのポロ・グラウンドから新設のシェイ・スタジアムに遷ることを発表した。チーム名については「時代は今、ジェット時代に突入した。ホームフィールドのシェイ・スタジアムはわれわれが誇るアイドルワイルド空港(現ジョン・F・ケネディ空港)とラガーディア空港の間にある。だからチームはジェットのように突き進む」との理由が挙げられている。

ジェッツの初年、1963年に使用されたチームロゴは緑のジェット機型の中にチーム名が白く入ったものだった。翌年からは現在のチームロゴと配色は違うが基本デザインが同じものが使用されるようになる。その後、1978年からロゴはチーム名が基本のものに、さらにユニフォームのデザインも大きく変更された。このデザインは1997年まで使用されたが、次の年にはチームロゴおよびユニフォームとも1977年まで使用していたデザインに戻されている。ただ、現在のチームカラーのグリーンは1960、1970年代に使用されていたものより若干濃いものが使用されている。

チームオーナーは2代目グループの1人レオン・ヘスが段階的に残るチーム株式を購入し、1984年に単独オーナーとなった。だが、ヘスも血液の病気で1999年に逝去。その遺族から6億3500万ドルでチームを買収したのが現オーナーのウッディ・ジョンソンだ。

ウッディは世界的製薬医療機器企業『ジョンソン・エンド・ジョンソン』の創業者、ロバート・ウッド・ジョンソンのひ孫。ビジネスで成功した他、社会奉仕活動でも知られる人物だ。

【渡辺 史敏】

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