NFLチーム研究所:Week 7 – バッファロー・ビルズ
2017年06月10日(土) 10:14NFLチーム研究所トップ > Week 7 – バッファロー・ビルズ
バッファローはニューヨーク州北西部に位置する同州第2の人口を誇る都市だ。五大湖のひとつであるエリー湖の東端、さらにカナダとの国境をなすナイアガラ川に接する。世界的に有名なナイアガラの滝にも近く、バッファローはアメリカ側からの大瀑布観光拠点としても知られた存在だ。
ビルズは1960年にこの地で保険や自動車販売によって成功したラルフ・ウィルソンの手でAFL創設メンバーとして設立された。
チーム名は公募により、やはりバッファローを本拠地として1947年に設立され、後にクリーブランド・ブラウンズと合併したAAFC(オールアメリカ・フットボール・カンファレンス)のビルズの名からつけられている。
では、なぜビルズか? 実はビルズだけでは成立しない。人名のバッファロー・ビルに由来しているからだ。バッファロー・ビルは西部開拓時代に野牛狩りの名手であり、南北戦争で活躍、後に西部劇のショーで名を馳せた人物である。アメリカでは今もその認知度は高い。ちなみにバッファロー・ビルと都市としてのバッファローに縁はないということだ。
また、チームロゴに使われている動物は北米ではバッファローと呼ばれることが多いものの正しくはアメリカバイソンである。さらにアメリカバイソンは現在バッファローには生息していない。
そのチームロゴは1960年と翌年はフットボール型の中にチーム名とバイソン、選手2名が描かれたものが、1962年から1969年はボール型の中にバイソンと選手が描かれたものが使用された。1970年から1973年はそれまで予備ロゴとして1962年以降のヘルメットのデカルに使われていた赤いバイソンが使用されている。このデザインは今もスローバック(復古)ユニフォームなどで見たことがある方も多いかもしれない。そして1974年に、現在も使われる跳ねるバイソンのデザインが採用されている。
初代オーナー、ウィルソンは2014年3月25日に95歳で息を引き取った。チームはマリー夫人など遺族が相続したものの、その後、NHLバッファロー・セイバーズのオーナーだったテレンスとキムのペグラ夫妻に14億ドルで売却されている。
現オーナーのペグラ夫妻は共に成功したビジネスパーソンとして知られる。テレンスはガス開発や不動産で財をなし、現在チームのCEOを務める。キムはビルズやセイバーズを運営する『Pegula Sports and Entertainment(ペグラ・スポーツ・アンド・エンターテイメント)』の重役であり、ビルズではコントローリングオーナーという肩書きを持つ。また1969年生まれのキムは2017年5月時点で最年少のNFLチームオーナーだ。
【渡辺 史敏】
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