WRサミュエルがコマンダースで「新たなスタート」を切ったことを喜ぶ49ersのTEキトル
2025年06月28日(土) 11:09
サンフランシスコ・49ersは過渡期となったオフシーズンに、愛されていたスターワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルも失った。
その結末は避けられないものだったと見られている。サミュエルは度重なるケガに苦しめられ、そのパフォーマンスや49ersのオフェンスにおける重要性は低下していた。ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・リンチがサミュエルをワシントン・コマンダースに送るトレードを成立させたとき、予想されていたことはついに現実となった。
サミュエルの退団はチームメイトたちに新たな現実と向き合うことを余儀なくさせた。しかし、49ersのあるスター選手は、終わったことを嘆くのではなく、共に過ごした時間を振り返って笑顔を見せている。
タイトエンド(TE)ジョージ・キトルはポッドキャスト『Bussin’ with the Boys(バッシン・ウィズ・ザ・ボーイズ)』に出演した際に「彼がワシントンに行ったことをうれしく思っている。時には新たなスタートが必要だし、彼もそれを望んでいた。だから、本当にうれしく思っている。彼がチームからいなくなったのは寂しい。ロッカールームで一緒に過ごすのが本当に好きだったからね。でも、彼のことを思うとうれしい」と語った。
29歳のサミュエルは、まさにキャリアの全盛期にある。サミュエルのトレードは、夢のような2024年シーズンにNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲーム進出を果たし、すでに盛り上がっているコマンダースのファン層に、さらに活気をもたらした。コマンダースファンはサミュエルを、スーパーボウル出場への道のりにおける通過点を突破するために必要な要素の1つだと捉えている。
もちろん、サミュエルが1,405ヤードを記録した頃の輝きを取り戻せるかどうかには疑問が残る。その答えはすぐに出るわけではないが、サミュエルが理想的な環境を求めていたとすれば、ワシントンにそれを見出したと言えるだろう。コマンダースでは、大きな転換点となった2024年シーズンにオフェンス部門年間最優秀新人賞を受賞した新星のクオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズがNFLでの2シーズン目を迎えようとしている。
その事実と、以前に49ersのフロントオフィス幹部を務めていた人物がコマンダースに在籍していることにより、キトルは元チームメイトの移籍をより前向きに受け止めている。
キトルは「彼がワシントンに行ったのはうれしい。うちの元アシスタントGMで、本当に頼りになるアダム・ピータースがいるからね。それに、彼らはフットボールもかなり強い」とつけ加えた。
1週間前、サミュエルについて尋ねられたダニエルズは、短いパスを投げ、それを受け取ったサウスカロライナ大学出身のサミュエルが80ヤードを駆け抜けてタッチダウンを決める光景を思い描いていると、笑顔を見せながら語った。そうしたプレーが頻繁に起こることを夢見ているのだ。
コマンダースは2025年にその夢を実現させることを目指している。そして、サミュエルの活躍を見たキトルもダニエルズと同じように笑顔を浮かべるだろう。
【RA】