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レイダースでの役割は“良き相談役”とリミテッドパートナーのブレイディ

2025年06月29日(日) 17:18

トム・ブレイディ【NFL】

トム・ブレイディの殿堂入りへのカウントダウンが始まっている。

ニューイングランド・ペイトリオッツでの6回を含め、7度のスーパーボウル優勝を果たした伝説的クオーターバック(QB)は、2028年にその資格を得るやいなや、真っ先に栄誉の殿堂入り候補となるだろう。

だからといって、ラスベガス・レイダースの少数株主となったブレイディが勝利の追求をやめたわけではない。

レイダースに新たな夜明けが訪れた今、オーナーの一員となって初めてのオフシーズンを迎えたブレイディは、勝利へのコミットメントはすでに始まっていると強調した。

「僕たちのゴールは、フットボールゲームでたくさん勝つことだ」とブレイディはレイダースのチームサイトでポール・グティエレスに語った。「そのためには懸命に努力しないといけないし、すべてを自力で勝ち取らないといけない。しかも、ここは厳しいディビジョンだ。多くの優秀な相手と対戦することになる。正しいことができるかどうかは、選手たちと彼らの日々のコミットメントに懸かっているんだ」

2024年10月にNFLオーナーたちはブレイディがレイダースのリミテッドパートナーになることを承認した。フィールド上でNFL史上類を見ないほどの成功を収めたブレイディだが、レイダースで未来の勝者の構築に関わる可能性については控えめな姿勢を見せている。

「僕は、彼らが考えたことについて意見交換する良き相談相手としてそこにいる」とブレイディは言う。

ブレイディを少数株主に迎えたレイダースは、フランチャイズを再構築している。

4勝13敗という成績で2024年シーズンを終えた後、ピート・キャロルがヘッドコーチ(HC)に、ジョン・スパイテックがジェネラルマネジャー(GM)に就任した。

新たにQBジーノ・スミスが加わり、バックフィールドには2025年NFLドラフト全体6位指名でランニングバック(RB)アシュトン・ジェンティが入った。

フロントオフィスやフィールド上における顔ぶれの新旧にかかわらず、レイダースが運命の流れを変えるには大きな労力を必要とする。最後のプレーオフ進出は2021年であり、2000年代になってからまだ5回しかない。

ブレイディの歴史的なキャリアは2000年から2022年まで続いた。彼が前述した7度のスーパーボウル制覇を達成する間に、レイダースは1度だけ彼と遭遇している。2001年のディビジョナルラウンド、記憶に残る“タック・ルール・ゲーム”で、彼らはブレイディとペイトリオッツに敗れ去った。

レイダースのスーパーボウル優勝は過去41シーズンにわたって記録されていない。

では、自称相談役のブレイディはレイダースの再建にどのような影響を与えるつもりなのだろうか?

「僕はただのリミテッドパートナーだから、ボスは(オーナーの)マーク(デイビス)だよ」とブレイディは述べた。「ピートが自分の仕事をして、スパイ(テック)も自分の仕事をする。彼らが正しい判断をしてくれると僕たちは信じている」

今のところ、レイダースはファンを喜ばせることに関しては十分に正しい判断をした。

しかし、最も重要なのはブレイディが誰よりもよく分かっている通り、キックオフ後の展開だ。それでもブレイディは、勝者となるための基礎は整ったと考えている。

「みんなとてもうまく連携しているし、多くの決断が下された」とブレイディ。「9月にゲームで勝つための道は、誰も見ていない2月、3月、4月の行動から始まっている。彼らはがんばっているよ」

【M】