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NFLチーム研究所シーズン2:Week 18 - マイアミ・ドルフィンズ

2018年04月08日(日) 06:44



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1966年にAFLの9チーム目として設立されたドルフィンズが最初にホームとしたのは当時、カレッジ四大ボウルの1つ、オレンジボウルの会場として知られていたマイアミ・オレンジボウルだった。このスタジアムはフロリダ州マイアミ市のダウンタウン西部に立地するフットボール用屋外型スタジアムで、約7万人を収容できた。

また、第2回、第3回、第5回、第10回、第13回と5度に渡ってスーパーボウルの舞台を務めている。1966年から1968年、さらに1970年代にはスタジアム東の端にイルカが飼育された水槽が設置され、ドルフィンズが得点するとイルカがジャンプするという演出がされたことでも有名だった。

その後、ドルフィンズの創設オーナー、ジョー・ロビーは自前のスタジアムを望むようになり、マイアミ市北部に建設したのが、自らの名を冠したジョー・ロビー・スタジアムである。1987年に完成したスタジアムは約7万5,000人を収容できる屋外型スタジアムで、フットボール用だったが将来MLBのチームが作られることを予想し、通常よりもフィールドが広くとられている。実際、MLBでは1993年にマイアミ・マーリンズが創立され、2011年までホームとして使用した。

1990年にジョー・ロビーが逝去し、4年後にそれまで少数オーナーだったウェイン・ハイゼンガが2代目オーナーとなると、スタジアムのネーミングライツが導入される。1996年、下着メーカーのフルーツオブザルームが権利を取得し、ブランド名のプロプレーヤーからプロプレーヤー・パークに改称された。しかし、すぐにプロプレーヤー・スタジアムに変えられ、2005年までこの名称が使われている。その後、ドルフィンズ・スタジアム、ドルフィン・スタジアム、ランドシャーク・スタジアム、再びドルフィン・スタジアム、サンライフ・スタジアム、ニューマイアミ・スタジアムとめまぐるしく名称が変えられた。2016年、テーマレストランチェーンのハードロックカフェ・インターナショナルが権利を取得し、以降はハードロック・スタジアムと呼ばれている。

これまで同地は第23回、第29回、第33回、第41回、第44回のスーパーボウルを開催。2007年の第41回スーパーボウルを前に2基の大型ビジョン導入やコンコースの拡大などリノベーションが実施された。しかし、第41回がスーパーボウル史上初の雨中開催となったこともあって屋根がない点などスタジアムとしての不備が指摘され、第44回を最後に、スーパーボウルとプロボウルの会場に選ばれない可能性が危惧されるようになった。

そのため、チームは2012年から5年間6億ドルを投じて、スタンド部分を覆う屋根の設置や大型ビジョンの増設と再配置、スイートボックスやクラブシート、ラウンジの設置などの大型リノベーションを実施し、最新スタジアムに生まれ変わった。そのかいあって2020年の第54回スーパーボウル会場に決定している。なお、リノベーションで収容人数は約6万5,000人に減少した。

【渡辺 史敏】

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