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先発の座を争う準備ができているスティーラーズQBフィールズ、トレードは「ショックではなかった」

2024年05月22日(水) 15:38

ジャスティン・フィールズ【AP Photo/Alex Brandon】

シカゴ・ベアーズは過去2年のオフシーズンの両方で、NFLドラフト全体1位指名権を保有していた。2023年、ベアーズがトレードダウンしてオフェンシブタックル(OT)を指名したとき、クオーターバック(QB)ジャスティン・フィールズはチーム内での自分の立ち位置を理解していたはずだ。今年は事情が異なっている。

ベアーズは2024年にドラフト全体1位指名権を手放さず、それを南カリフォルニア大学(USC)のQBケイレブ・ウィリアムズの指名に使用。ウィリアムズが進む道をクリアにすべく、ベアーズは3月にフィールズをピッツバーグ・スティーラーズにトレードしていた。

現地21日(火)、トレードされてから初めてピッツバーグのメディアの取材に応じたフィールズは、シーズン終了時にベアーズの一員として臨んだ記者会見で感じたことをもとに、トレードされたこと――あるいは、イタリア滞在中に夕食をとろうとしていたときにトレードの知らせを受けたこと――によって不意打ちをくらったわけではないと明かした。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』によると、フィールズは「ショックではなかった。何が起ころうとしているのか、前もって分かっていた」と報道陣に話したという。

フィールズはベアーズのトレードへの対応ぶりを称賛し、自身のベアーズ時代がやや不当な形で終わりを迎えたことに区切りをつけようとした。

『ESPN』によると、フィールズは「山あり谷ありだったけど、全体として、チームメイトと築いたすべての関係に感謝している。彼らは(フィールズが)この街やファン、かつてのチームメイトやコーチに愛情しか抱いていないことを分かっている」と語ったという。

スティーラーズは自身が希望していた所属先だったと今オフシーズンに明かしたフィールズは、ベアーズのジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ポールズにもその希望を伝えていた。しかし、スティーラーズがQBラッセル・ウィルソンと契約しただけではなく、ドラフト1巡目で指名したQBケニー・ピケットを依然としてロースターに抱えていたことから、その扉は閉ざされたかのように見えていた。ピケットがフィラデルフィア・イーグルスにトレードされたことで、再びフィールズにチャンスが訪れている。

キャリア4年目のフィールズは、たとえ今季にポジション争いをしなければならないとしても“自分が望んでいた場所に”いられるだけで幸せだとコメント。先発はウィルソンが務めると見られている上に、新ルールの導入によって、フィールズがキックオフリターンで起用されるという話も出ている。

しかし、フィールズはただ運命に身を任せているだけではなく、ウィルソンから先発の座を奪い取ろうとしている。

フィールズは火曜日に「俺は間違いなく競争している」と強調。

「ラスもそれを分かっていると思う。俺たちは毎日、競い合っている。お互いを刺激し合うことで成長できる」

「1年中、座っているという考えは絶対に持っていない。毎日、全力を尽くしている。毎日、俺は彼がベストを尽くせるよう後押ししているし、彼も俺がベストを尽くせるよう後押ししてくれている」

今のところ、スティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンはQBコンビから見て取れるもの、特にリーダーシップの部分を気に入っていると語った。

ESPNによれば、トムリンHCは火曜日に「彼らはプロだから、それについてはワクワクしているが、驚いてはいない」と述べ、こう続けたという。

「期待はもちろんある。2人とも、言うなればフランチャイズのような存在だった。彼らは朝、車から降りてフランチャイズを背負う選手になるという責任を負ってきたし、その恩恵は残っている。私たちがそれを受け取っていることに私はワクワクしている」

【RA】