スーパーボウル敗戦を乗り越えて「とにかくフットボールをしよう」とチーフスQBマホームズ
2025年07月08日(火) 10:09
2024年シーズンはおなじみの展開で幕を閉じたが、最終的な結果は意外なものだった。カンザスシティ・チーフスが大差で敗れてシーズンを終えたのだ。
そのような結末は、NFLの他のチームにリベンジしたいという思いをかき立てるものになりうる。しかし、チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズはそのように考えていないようだ。
マホームズは『FanDuel TV(ファンデュエルTV)』のケイ・アダムスとのインタビューで「正直、俺はもう一度フットボールをプレーする準備ができているだけ」と話している。
「試合に負けたら、どんな言い方でもいいんだけど、リベンジをしたくなるような後味の悪さが残るものだ。それと同時に、一歩下がってみんなの話を聞かなきゃいけないような気がしていたんだけど、今は“とにかくフットボールをしよう、全部フィールドで解決しようぜ”って思っている。あまり話したくないんだ。ただフィールドに出て、カンザスシティ・チーフスとして自分たちが何者なのかを示したいだけだ」
2024年はチーフスの選手にとって少し厳しいシーズンだったと言えよう。チーフスは15勝を挙げたにもかかわらず、プレースタイルに懐疑的な人たちから常に批判を浴びていた。第59回スーパーボウルのためにニューオーリンズに到着した頃には、チーム全体に疲労感がつきまとっていた。
選手たちもそれを感じていたようで、その疲労感を避けることが2025年の優先事項となっている。
今シーズンに成功を収めるカギは何かと質問されたマホームズは「またみんなで楽しむことだと思う」と答え、次のように続けた。
「カンザスシティ・チーフスでプレーするのはいつだって楽しいことだし、このチームが特別なのはそれが理由だ。去年は、プレッシャーだったとは言いたくないけど、みんな毎週勝つために試合に出るっていう感じで、試合を楽しむためじゃなく、そうすべきだからそうしているって感じだった。フィールドに出て楽しもうじゃないか。俺たちが実力通りにプレーすれば、勝利はついてくる」
「才能のある選手もコーチ陣もそろっている。NFLで誰よりも努力している。だから、フィールドに出て楽しんで、結果がおのずとついてくるようにしよう」
近年のチーフスに共通して見られる課題は、ワイドレシーバー(WR)の選択肢が不足しているという点だ。それは、昨シーズンにディアンドレ・ホプキンスがチーフスに加入した理由の1つでもある。昨季、チーフスではラシー・ライスが膝のケガで戦線離脱し、マーキス・ブラウンもわずか2試合しか出場できなかった。
マホームズはジェネラルマネジャー(GM)ブレット・ヴィーチが2025年シーズンに向けてしっかり準備を整えてきたと考えており、ヴィーチGMとアンディ・リードHC(ヘッドコーチ)がプレシーズンの終わりに選手を絞り込むのに苦労するほど競争力のあるWR陣になっていると信じている。
「どこからでも出てくると思う」と語ったマホームズはこう続けた。
「もちろん、ラシーが戻ってくるし、調子はとても良さそうだ。去年末に急成長したゼイビア・ワーシーもいる。ハリウッド・ブラウンも健康を取り戻した。あらゆるところに戦力がそろっている。さらに、殿堂入り確実な(タイトエンド/TE)トラビス・ケルシー、優秀なタイトエンドのノア・グレイ、それぞれのポジションに加わった新戦力もいる」
「俺たちにはたくさんの武器がある。全部を最大限に生かしてプレーしよう。1人の力だけじゃない。オフシーズンの成果をすべてフィールドで発揮してカンザスシティ・チーフスの真の姿を見せるんだ」
ここ数シーズンはチームの実態と評判が一致していなかったため、チーフスが優勝する可能性に対して過度に懐疑的な見方があった。チーフスは2022年と2023年に、批評家を鼻であしらうように連続でスーパーボウル制覇を成し遂げている。
しかし、2024年は異なる展開となった。マホームズは2025年を昨季のような残念な結果で終わらせないための大きなチャンスが待ち受けていると信じている。
【RA】