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グッデルコミッショナー、18試合制およびオーナーシップにおける未公開株式の可能性に言及

2024年05月23日(木) 11:49

NFLコミッショナーのロジャー・グッデル【AP Photo/Jeff Roberson】

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは現地22日(水)、テネシー州ナッシュビルで開催された春季リーグミーティングの閉会式で、将来的なレギュラーシーズン18試合制の可能性や、オーナーシップにおける未公開株式の見通しなどについて言及した。

レギュラーシーズンを18試合に拡大するという可能性は、グッデルが先月に『The Pat McAfee Show(ザ・パット・マカフィー・ショー)』に出演した際に、そのシナリオを提示したことから話題となっていた。各チームがレギュラーシーズンを18試合(現在の17試合から1試合増)戦い、プレシーズンゲームが2試合になり、スーパーボウルをプレジデントデー(2月第3月曜日の祝日)の週末に開催するというシナリオだ。

グッデルは水曜日に記者団に対して、2024年NFLドラフト期間中の発言は18試合制を持ち出すためのものではなかったと語った一方で、長期計画の一環としてはリーグが検討していると認めている。

グッデルはNFL選手会の同意が必要となる18試合制の導入について、リーグが考慮する要素の中には選手の健康と試合の質があると述べた。

「われわれにとって重要なのは、試合をより安全なものにするための努力を続けることだ。17試合は長いシーズンなので、それを十分に考慮して、安全への取り組みを継続させることを確実にしたい」

グッデルはさらにこうつけ加えている。

「選手会との協力が2番目に重要だ。その導入を進めるのであれば、彼らと合意に達する必要があるだろう。これは必ずしも順番通りではないが、第3に試合の質が重要だ。プレシーズンゲームの数を減らすという流れの中で実施することになるはずだ。われわれはプレシーズンゲームを減らして、レギュラーシーズンを増やすというのはいい交換だと考えている。ほとんどの人はそれが有益だと思うだろう。しかし、他の2つの要素も重要だ」

チームオーナーに未公開株式を認めるかどうかも、2日間のミーティングで話し合われた重要なトピックだった。オーナーたちはこの件に関して投票しなかったが、グッデルは記者団に対し、年内には何らかの決定が下されると期待していると表明した。

グッデルは「われわれは熟慮に熟慮を重ねている。(財務)委員会はかなり懸命に取り組んでいる。未公開株式の分野には多くの関心が寄せられているからだ。未公開株式の将来的な導入については実際に検討を進めている。今後も慎重に進めるつもりだが、年内には何らかが決まると期待している」とコメント。

NFLフランチャイズの価値が上がり続ける中、オーナーシップにおける未公開株式の許可に関する議論はこれまで以上に注目を集めている。昨年、ワシントン・コマンダースはリーグ史上最高額の60億5000万ドル(約9,478億4,140万円)で売却された。これは2022年のデンバー・ブロンコスの売却額46億5000万ドル(約7,285億620万円)を上回るものだ。

グッデルはオーナーたちが水曜日に開催された春季リーグミーティングで、フランチャイズ買収の債上限を14億ドル(約2,193億4,430万円)に引き上げる( 従来の限度額から2億ドル/約313億3,230万円増額)ことで合意したいことを認めた。

オーナーたちの未公開株式に対する見解について、グッデルは次のように語っている。

「われわれの進む方向に賛同してくれたと言っていいと思う。委員会は非常に懸命に働いてくれており、彼らもそれを高く評価していると思うし、彼らの仕事に大きな自信を持っている」

また、グッデルは水曜日に、殿堂入りが確実視されているクオーターバック(QB)トム・ブレイディがラスベガス・レイダースのオーナーシップを取得する可能性についても質問された。2022年シーズン終了後に引退したブレイディは、過去1年間にわたってレイダースのオーナーになるための努力を続けてきたが、出資比率の査定や『Fox Sports(フォックス・スポーツ)』の放送キャスターとしての地位に関する問題に直面。放送キャスターになった場合、試合当日までに各チームとの接触やミーティングを伴うことが多い。

グッデルはブレイディの件について「進展しつつあるが、まだやるべきことはもう少しある」とコメントした。

さらに、フリーエージェント(FA)期間中に、アトランタ・ファルコンズとフィラデルフィア・イーグルスがそれぞれQBカーク・カズンズとランニングバック(RB)セイクワン・バークリーを獲得した際にタンパリングがあった可能性に関する調査状況についても、グッデルは問われている。

グッデルはどちらの調査についても新しい報告は受けていないと返答した。

【KO】