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最高額の報酬をもらうのはリーダーになることだとバイキングスWRジェファーソン

2024年06月05日(水) 18:21

ミネソタ・バイキングスのジャスティン・ジェファーソン【AP Photo/Matt Krohn】

ワイドレシーバー(WR)ジャスティン・ジェファーソンが新しい契約を結ぶことは初めから分かりきっていたが、だからといってその重要性が薄れるわけではない。

ミネソタ・バイキングスにとって、今回の契約は主力選手が今後5年間チームにとどまることを意味する(また、かつてステフォン・ディッグスをトレードしたことを含めた投資が、非常に価値のあるものであったことも示している)。一方のジェファーソンは今回の契約を通して、1億4,000万ドル(約217億5,845万円)の契約延長がもたらす金銭的な保証を手にしただけでなく、バイキングスにとって重要な選手だという地位を確固たるものにした。

こうした地位にはさらに大きな責任が伴う。最高額の報酬を受け取ることになったジェファーソンは、これまで見せてきたようなエリートプレーメーカーとしての役割を、これからも果たし続けなければならない。特に、クオーターバック(QB)カーク・カズンズとの別れを経て新しい時代に突入するチームを、リーダーとして引っ張っていく必要がある。

ジェファーソンは現地4日(火)に記者団に対して、次のように語った。

「最も高額な報酬をもらうのは、リーダーになるのと同じだ。俺はいつも言ってきたけれど、俺にとってお金はそんなに大事じゃない。大事なのは、自分がリーグで最高のレシーバーだと証明することなんだ」

「もちろん、キャリアが終わったときには(プロフットボールの殿堂入りを示す)あのゴールドジャケットを手に入れたい。これくらい高いレベルでプレーしていれば、きっとそれは手に入るし、高額契約の話も当然出てくる。でも、何度も言っているように、お金だけがすべてじゃないんだ。俺は史上最高の選手になりたい。そのためにはいつも最高のパフォーマンスを発揮し続けなきゃいけない。お金もついてくるだろうけれど、それが一番の関心事じゃなかった」

カズンズがアトランタ・ファルコンズに移籍したことで、ジェファーソンが不安定なシーズンを迎えるのではないかと心配する人もいるかもしれない。しかし、ジェファーソンは交渉期間中、そのことをまったく気にしておらず、自分に必要なのはいいプレーを決めるチャンスをもらうことだけだと明かした。チャンスさえあれば、あとは自分で何とかするようだ。

ジェファーソンは「去年、いろいろなことがあったし、クオーターバックの交代もあったけれど、俺にはあまり影響しなかった。誰がボールを投げるかは大して問題じゃなかったんだ。俺はいつだって自分に自信があるし、ボールを投げてくれるやつも信じている。いろいろなチャンスを与えてくれて、チームのためにプレーをさせてくれるのさ」とコメント。

2024年シーズン開幕時にカズンズの後任に就くべく、ベテランのサム・ダーノルドとドラフト全体10位指名のJ.J.マッカーシーが競い合う予定だ。計画通りに進めば、ほどなくしてマッカーシーがその役割を担うことになるだろう。

J.J.(マッカーシー)からJ.J.(ジャスティン・ジェファーソン)へ、という響きはバイキングスファンにとっては魅力的に聞こえるが、2人が息を合わせるには時間がかかるかもしれない。火曜日にこの件について話した際、ジェファーソンはすでに自身が言及していたリーダーシップを発揮していた。

「ドラフトされてすぐにJ.J.(マッカーシー)とは話した。自信を持つことが鍵だって伝えたんだ。このリーグに自信を持って入り、ルーキーだったとしても、すぐにリーダーシップを発揮できるようになることが重要だってね。もちろん、助けてくれる人はいるし、俺がその1人になるつもりだ。彼に教えたり、これから経験することに備えさせたりするつもりだよ。でも、このリーグは厳しい。特にルーキーとして最高のパフォーマンスを発揮するのは簡単なことじゃない。でも、俺は彼にとって1番頼れる存在になって、ずっと彼をサポートしていく」とジェファーソン。

マッカーシーは実力を証明済みのウイナーであり、ミシガン大学時代の最後の試合で、カレッジフットボール・プレーオフ・ナショナルチャンピオンシップを獲得している。マッカーシーがNFLで活躍するのはそれほど簡単なことではないと知りつつも、ジェファーソンはマッカーシーを全力でサポートする意志を持っている。

そして、もし他のすべてがうまくいかなくても、マッカーシーはNFLでもほんの数人しかできないようなプレーを決めるジェファーソンに頼ることができる。かつてテレビドラマ『Mad Men(マッドメン)』でドン・ドレイパーが言ったように。

「そのために、お金があるんだ」

【KO】