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ドラフトを通じたチーム構築を目指すジャガーズオーナー、「フリーエージェントに依存してはいけない」

2024年07月08日(月) 11:52

ジャクソンビル・ジャガーズのシャド・カーン【NFL】

今オフシーズンにクオーターバック(QB)トレバー・ローレンスとラインバッカー(LB)ジョシュ・アレンを大型の契約延長でチームに引きとめたジャクソンビル・ジャガーズは、それによってフランチャイズの礎を固めた一方、2年間にわたって散財を続けている。

ジャガーズによる多額の投資は、フリーエージェント(FA)だったワイドレシーバー(WR)クリスチャン・カークやタイトエンド(TE)エバン・エングラム、ガード(G)ブランドン・シャーフ、LBフォイ・オロウクンといった選手と契約した2022年に始まった。ジャガーズは今オフシーズンに再び小切手帳を開き、WRゲイブ・デービスやGエズラ・クリーブランド、ディフェンシブエンド(DE)アリク・アームステッドといった選手を迎えて重要な補強を行なった上で、ローレンスやアレンの契約を延長している。

オーナーのシャド・カーンが競争力のあるロースターを構築しようと取り組んでいるのは明らかだが、今後はチーム内の選手を育成して報酬を与えることを重視すると本人は明言している。

チーム公式サイトによると、カーンは「大きな変化があると思う。コーチ陣にとってね。彼らは若手選手を育成する必要がある」と述べたという。

「私たちの解決策は毎年、フリーエージェント選手と契約することではない。そんな能力はないからね。要するに、若い才能を育てなければならないということだ。コーチ陣、コーチングスタッフは自分たちの優先順位を変えなければならない。彼らの考え方を変える必要がある。そこから将来の選手を獲得することになる」

「フリーエージェントに依存してはいけない」

可能な限り最高なロースターの構築を試みる一方で財政面の引き締めを行うことは、どのフロントオフィスにとっても難しいことだが、カーンが言及しているように、そのような難しいバランスを取るためには、ドラフトで適切な選手を指名するのに成功することが不可欠だ。

2021年ドラフト全体1位指名を受けたローレンスと、2019年ドラフト全体7位指名を受けたアレンは、そうしたプロセスの模範例だと言えよう。結果として、ジャガーズは他チームと競い合うことなく、攻守両面の主力選手に見返りを与え、ローレンスとは5年2億7,500万ドル(約441億4,960万円)、アレンとは5年1億5,000万ドル(約240億8,160万円)の契約を結んだ。

カーンはローレンスが2030年シーズン末までジャクソンビルにとどまることが分かっているのは“安心”だと述べたが、それらの決断はフロントオフィスやコーチングスタッフに一任したと言及している。

「昔から納得して委ねてきたし、(人事担当やコーチングスタッフには)“それは私が決めることじゃない”と言っている」と明かしたカーンは次のように続けた。

「誰かに押し付けたい事柄だというわけではない。コーチやジェネラルマネジャー(GM)、人事担当者にはそれを信じてほしいし、本気で取り組んでもらいたいと思っている」

「彼らがトレバーを支持している理由を伝えてくるまで、私は自分の意見を明かさなかった」

適切な選手をドラフトで指名するのは想像以上に難しいことであり、ここ数年のドラフト1巡目における失敗がなければ、おそらくジャガーズは現在よりも良い状態にあっただろう。ジャガーズが適切なフリーエージェント選手と契約することについても同じことが言える。昨季にチームの一員として堅実なシーズンを送ったWRカルビン・リドリーが、今オフシーズンにライバルのテネシー・タイタンズと大型契約を結んだときにジャガーズが学んだように、それは財政的な制約を伴う可能性がある危険なやり方だからだ。

ランニングバック(RB)トラビス・イーティーエンやLBトラヴォン・ウォーカー、オフェンシブタックル(OT)アントン・ハリソン、LBデビン・ロイド、チームが直近のドラフトで1巡目指名したWRブライアン・トーマスJr.など、ジャガーズにはチーム内の選手を育成して報酬を与えるというカーンの新しい方針から恩恵を受けられる有望な若手選手が今もなお多く在籍している。

最近、昨シーズン終盤の崩壊を“組織的な失敗”と表現したカーンは、2024年にはより良い結果を期待しているはずだ。そうしたプレッシャーの中でチームに貢献した選手には、カーンの最近の方針に基づいて金銭的なインセンティブが与えられるかもしれない。

しかし、最も重要なポジションでプレーする新進気鋭の才能を確保したことで、カーンはジャガーズが正しい方向に向かっていると確信している。

カーンはローレンスの契約延長について「他チームの多くはそれをうらやんでいると思う。ダグ(ペダーソン、ヘッドコーチ/HC)には大きな信頼を寄せている。うちには高いレベルで勝利してきて、それを成し遂げられる適任者がいると思う」と述べた。

【RA】