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3年目に「トム・ブレイディのような感覚」を目指す49ersのQBパーディー

2024年07月29日(月) 13:04


サンフランシスコ・49ersのブロック・パーディー【AP Photo/Brynn Anderson】

サンフランシスコ・49ersは現在、契約内容に不満を抱え、トレーニングキャンプを欠席している複数の選手の対応に追われている。

一方、フィールド上ではクオーターバック(QB)ブロック・パーディーが勝利への貪欲さをさらに高めようとしている。

49ersの先発としての準備を進めるにあたって、3年目にして初めてオフシーズンを通して健康を維持したままトレーニングキャンプを迎えることができたパーディーは、この勢いで2023年よりもチームの支配力をさらに高めようと意気込んでいる。

パーディーは『San Francisco Chronicle(サンフランシスコ・クロニクル)』のマイケル・シルバーに次のように語った。

「これだけ優秀なチームなわけだから、第3クオーターの重要なドライブで自分がすべてを把握した上で第3ダウンをコンバートして、タッチダウンを決めてリードを広げる。それを常にできるようにしたい」

「つまり、トム・ブレイディのような感覚を手に入れたい。試合の終盤でトムはいつも点差を広げて、余裕で勝っていたように見えた。俺にもそれができるはずだ」

昨シーズンにパーディー率いる49ersが見せた圧倒的なパフォーマンスを超えるのは簡単なことではない。彼らは12勝5敗でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のトップシードを獲得し、スーパーボウルに進出した。193点以上となった49ersの得失点差は、ボルティモア・レイブンズとダラス・カウボーイズに次ぐ記録となり、レギュラーシーズンの12勝のうち11勝は複数ポゼッション差での勝利だった。

パーディー自身は4,280ヤード、タッチダウン31回、インターセプト11回を記録し、タッチダウンパスの割合7.0%、パスアテンプト当たりの平均獲得ヤード数9.6ヤード、パサーティング113.0、QBレーティング72.8でリーグトップに立っている。

それでも、パーディーがここ数カ月の間に振り返っていたのは、接戦で落とした試合や辛うじて逃げ切れたプレーオフの試合だったのだろう。

49ersは、グリーンベイ・パッカーズとのディビジョナルラウンドを24対21、デトロイト・ライオンズとのNFCチャンピオンシップゲームを34対31で制しているものの、いずれも逆転勝利だった。スーパーボウルでは第4クオーターにつかんだリードを、カンザスシティ・チーフスに奪い返されてしまった。

「支配的になりたい」とパーディーは言う。

「勝ってもスッキリ終われないのは嫌だ。一貫した判断で圧倒的なプレーを見せたい。常にトップチームであるという気持ちでプレーしたいんだ」

「去年は試合中に、状況によっては、自分でも良く分からないけど、ボールを慎重に扱ったり、ミスをしないようにしたりしていた。それを克服して、4クオーターを通して常に支配的なプレーを見せたい。それが俺のマインドセットだ」

49ersは、現時点でホールドインしているワイドレシーバー(WR)ブランドン・アイユークや、現地28日(日)からホールドアウトしているレフトタックル(LT)トレント・ウィリアムズを復帰させなければならないが、昨シーズンの主力メンバーはそろっている。

2022年のNFLドラフトで最後に指名された選手という点でブレイディと同じような境遇を経験しているパーディーは、ブレイディのように試合終盤で確実に主導権をにぎるためには、全員の一貫性が求められることを理解している。

「これはフットボールだ」とパーディーは述べ、こう続けた。

「4クオーターすべてを勝ち切るというマインドセットで挑まなきゃならない。一つひとつのダウン、一つひとつのシリーズ、一つひとつのプレーで」

【R】