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“鍵屋”の愛称にふさわしいパフォーマンスを見せるテキサンズ新人CBラシター

2024年07月31日(水) 13:45


ヒューストン・テキサンズのカマリ・ラシター【Aaron M. Sprecher via AP】

ヒューストン・テキサンズはトレーニングキャンプで、コーナーバック(CB)デレク・スティングリーJr.の逆サイドに位置する2番手CBの座をめぐり、ドラフト2巡目で指名した新人のカマリ・ラシターをベテランのジェフ・オクーダやC.J.ヘンダーソンと競わせている。

そのプロセスはまだ始まったばかりだが、ラシターはこれまでのところ、“ロックスミス(鍵屋)”というニックネームにふさわしいパフォーマンスを見せている。

チーム公式サイトに記事を寄稿しているジョン・マクレーンによると、ラシターは「それが俺だ」とコメントしたという。「それが俺なんだ。加入してから自分が何者かを示してきた気がするし、自分はそういう人間なんだ。俺は鍵屋だ。どこにいてもしっかりとロックしたいと思っている」

「自分が本当に目指している場所に到達するためには、まだまだ長い道のりが待っている気がする。学ぶべきことも、取り組むべきこともたくさんあるし、もっともっと成長したい。若手選手として、新人選手として、新しい組織や環境に加わるときに最初にやるべきなのは、自分の実力を証明してチームメイトやコーチから尊敬されることだ。俺はそれに本当に力を入れている。試合に出る前にチームの全員から尊敬されたいし、ゲームを学びたいと思っている」

ヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズはジョージア大学出身のラシターのメンタリティ、フィジカルなプレー、直感力を高く評価している。

「彼の目や態度からは闘争心が見て取れる」と述べたライアンズHCはこう続けた。「ミーティングルームでは集中している。彼はコーチングのポイントや指示を受けるときに本当にそれを理解しているというのが分かる。フィールドに出ているときも同じだ。言葉ではなく行動でしっかりと存在感を示している」

「集中力があるし、熱心でもある。彼がいることに気づかないこともある。いつも自分の仕事に集中しているからね。常にいるべき場所、定位置にいる。こちらが求めていることを常にやっているし、それは新人としてとても重要なことだ。ミーティング中もフィールドでも、彼はいつでも集中している」

ラシターのプレーはチームメイトにも好印象を与えている。

スティングリーJr.は「長い間、彼が(ボールを)とらせた記憶がない。それが、彼がここにいてフィールドのそっち側に集中している理由だ」と語った。

テキサンズはインサイドでもアウトサイドでもプレーできる能力を持っていると信じて身長約183cmのラシターをドラフトで指名。デズモンド・キングがニッケルバックとしてプレーする中、ラシターにはスティングリーJr.の逆サイドのポジションを勝ち取るチャンスが与えられるだろう。どこでプレーするかにはこだわらず、フィールドに立つことを重視しているラシターは、次のように語った。

「それは重要じゃない。D(ディフェンシブ)ラインでもプレーできるし、フィールドに出られれば、どこでも構わない」

コーナーバックは1年目の選手にとって難しいポジションとして知られている。ラシターは先発の座をかけて競い合う2人の選手から学ぶことが可能だ。2020年に行われたドラフトで、オクーダは全体3位で、ヘンダーソンは全体9位で指名されたが、現在はどちらもチームを転々とする選手になっている。

“鍵屋”の目標はトレーニングキャンプで先発の座にかんぬきを掛けることだ。これまでの報道では、ラシターがその座をつかむ有力候補になっており、テキサンズの非公式デプスチャートにもそのように記されている。

守備コーディネーター(DC)マット・バークは「彼は素晴らしい」と述べ、「とても競争心が強く、常にボールの周りにいる。私たちがやろうとしているテクニックをよく理解している。彼がこのまま成長を続けていくことにワクワクしている」と続けた。

現地8月1日(木)に実施されるシカゴ・ベアーズとのホール・オブ・フェイム・ゲームでは、ラシターが実際にプレーするところを初めて目にすることができるかもしれない。

【RA】