長引く契約交渉を経てペイトリオッツがOLBジュードンをファルコンズにトレード
2024年08月15日(木) 10:46ニューイングランド・ペイトリオッツとアウトサイドラインバッカー(OLB)マット・ジュードンの間で続いていたこう着状態が終了し、ジュードンはアトランタ・ファルコンズに移籍することになった。
ペイトリオッツが2025年NFLドラフト3巡目指名権と引き換えに、ジュードンをファルコンズにトレードすると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えている。
NFLネットワークのトム・ペリセロによると、ジュードンとファルコンズは、少なくとも現時点では新たな契約を結んでいないという。
現行契約の最終年に基本給として650万ドル(約9億5,688万円)を受け取ることになっていたジュードンは、ペイトリオッツとオフシーズンを通して契約交渉を続けてきたものの、話はまとまらなかった。ヘッドコーチ(HC)ジェロッド・メイヨと不満を抱えている様子のジュードンが激しいやりとりをしているところを捉えた映像が出回った7月29日の時点で、幻滅感はさらに大きくなっていた。
その後、ジュードンはペイトリオッツに残留することを希望していると表明したが、最終的には南へ向かい、ファルコンズでプレーすることになっている。ジュードンの獲得により、ファルコンズのパスラッシュは一気に活性化されるだろう。
現在31歳のジュードンは2023年シーズンに、二頭筋の断裂で4試合の出場にとどまったものの、4回のサックを記録した。ボルティモア・レイブンズとペイトリオッツでプレーしてきた8シーズンで、ジュードンは通算66.5回のサックをマークしている。
ペイトリオッツに在籍していた2021年から2022年にかけて、ジュードンはシーズン平均14回のサックを記録していたものの、ペイトリオッツが多くの選手の契約延長を行った一方で、ジュードンの契約を放置したことで、状況は悪化していった。
『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、ペイトリオッツには4,500万ドル(約66億2,459万円)ほどのキャップスペースがあるという。ペイトリオッツは今オフシーズンに、セーフティ(S)カイル・ダガーやSジャブリル・ペッパーズ、ランニングバック(RB)ラモンドレ・スティーブンソン、ディフェンシブタックル(DT)クリスチャン・バーモア、ガード(G)マイク・オンウェヌといった選手の契約を延長している。
ペイトリオッツがジュードンにその提案をすることはないだろう。ジュードンの役割を埋めるのは非常に困難になるはずだが、ペイトリオッツはアンファーニー・ジェニングスやジョシュ・ウチェ、レイクワン・マクミランといった選手が成長することを期待する可能性が高い。
ファルコンズが今すぐ勝利を目指すモードに入っていることは間違いない。
ジュードンのトレードは、ファルコンズが長年にわたって正真正銘のエッジラッシャーを探してきた結果であり、新人ラインバッカー(LB)ブラレン・トライスが故障者リザーブ(IR)に置かれた数日後に決まったことでもある。
才能豊かなオフェンスの司令塔としてクオーターバック(QB)カーク・カズンズとオフシーズンに契約したことで注目を集めたファルコンズが、今度はディフェンスを強化している。DTグレイディー・ジャレットやSジェシー・ベイツ三世、コーナーバック(CB)A.J.テレルと共に、ジュードンは各レベルで守備の柱となるだろう。
メイヨHCは現地8月1日に、ジュードンとチームは“前進している”と述べていた。現在、彼らはそれぞれ新たな方向に進み始めている。
【RA】