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ドルフィンズQBタゴヴァイロアが前HCフローレスの指導を率直に批判

2024年08月20日(火) 11:14


マイアミ・ドルフィンズのトゥア・タゴヴァイロア【AP Photo/Rebecca Blackwell】

マイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアは自己最高の結果を残した2023年シーズンに重要なチェックポイントをクリアした。つまり、4年間で初めてすべてのレギュラーシーズンゲームに先発出場したのだ。

それ自体も大きな成果だと言えるが、それ以上に価値があるのは、タゴヴァイロアがマイク・マクダニエルHC(ヘッドコーチ)の下でプレーした2年目のシーズンに自信を得たことかもしれない。本人が説明しているように、タゴヴァイロアはマクダニエルHCの下でプレーしてきた2年間で、メンタル面で大きな進歩を遂げている。ドルフィンズの前HCブライアン・フローレスの指揮下でプレーしていた最初の2シーズンで陥っていた自信の喪失から立ち直ったのだ。

現地19日(月)に出演した『The Dan Le Batard Show with Stugotz(ザ・ダン・ル・バタード・ショー・ウィズ・スタゴッツ)』で説明を求められたタゴヴァイロアは、次のように話している。

「一番単純な言い方をすれば、毎朝起きたときに、君は下手くそだ、その仕事は君にふさわしくない、君はここにいるべきじゃない、この人がここにいるべきだ、君はこの権利を得ていないと俺が言って、その後に“君はこれにうってつけの存在だ。君は正確で、とにかく最高だ。君はああでこうだ”と言ってくれる人が現れるとする。一方ともう一方の言葉を聞いてどう感じるか? 何が言いたいかは分かるだろ」

「それから、話を聞き続けると、良いことでも悪いことでも、話をどんどん聞くうちに、それを実際に信じ始めるようになる。誰であろうと関係ない。アメリカ合衆国の大統領でもいい。自分が聞きたくないこと、あるいは聞くべきではないことを言ってくるようなひどい人が身近にいたら、自分はそういう人間なんだと信じ始めるようになる。結局はそういうことが起こったんだ。この2年間は基本的にそういう考えを取り除くトレーニングをしてきた。それは自分だけじゃなくて、俺のルーキーイヤーから今までの間にここにいた数人の選手たちにも言えることだ」

NFLでの最初の2年間がどのように展開し、メンタル面にどのような影響を与えたのかを説明するときのタゴヴァイロアの率直さは、衝撃的ではないにせよ、新鮮だったと言えよう。タゴヴァイロアはルーキーシーズンに、ベテランのライアン・フィッツパトリックを起用するために何度も試合から外されていた。また、2シーズン目の大半はドルフィンズがデショーン・ワトソンをトレードで獲得するかもしれないとの報道と憶測に対処しながら過ごしていた。

選手たちは通常、物議を醸すようなことを口にしないように十分な指導を受けているものだが、タゴヴァイロアはフローレス――現在はミネソタ・バイキングスの守備コーディネーター/DCを務めている――の下でプレーしていたときのネガティブな経験から目を背けなかった。また、革新的なオフェンスを展開するためにチームのクオーターバックに自信を持たせてきた指導者であるマクダニエルHCとの経験に比べて、それがどれほど良くないものだったかを説明している。

2023年シーズンにリーグ屈指の爆発力を持つオフェンスの一員として、NFLトップの4,624パスヤードを記録したことは、タゴヴァイロアにとって助けとなっている。タゴヴァイロアが反発を恐れず正直に話せる時があるとすれば、それは今だ。タゴヴァイロアは7月下旬に4年2億1,240万ドル(約310億6,775万円)の契約延長にサインし、オーナーのスティーブン・ロスを含む多くの人々がロンバルディトロフィーの獲得を夢見ているオフェンスのリーダーとして戻ってきている。

何のリスクもなしにプレーするわけではないが、今ほどタゴヴァイロアが自分の能力とNFLでの将来に自信を持てるときはなかったと言えよう。新たに得た自由を武器に、タゴヴァイロアはこれまでに歩んできた困難な道のりや、NFLでクオーターバックとしてプレーする際に自分を助けてくれなかったと感じる人について率直に話している。

【RA】