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QBコルト・マッコイが12シーズンのキャリアに幕

2024年08月20日(火) 13:01


コルト・マッコイ【AP Photo/Jae C. Hong】

クオーターバック(QB)コルト・マッコイはこの20年間の大半をフットボール界でスポットライトを浴びながら過ごしてきた。その舞台は間もなく変わろうとしている。

NFL選手として14年間を過ごし、12シーズンにわたってプレーしてきたマッコイが現役を引退し、ヘルメットとパッドを脱いでマイクを持つことになった。マッコイは現地19日(月)に『NFL Network(NFLネットワーク)』のピーター・シュレーガーに対し、現役を引退して放送ブースに移ると明言。マッコイは今季から『NBC Sports(NBCスポーツ)』に加入し、ビッグ10フットボールの中継に参加する予定だ。

マッコイはテキサス大学で中程度の評価を受けていた選手からヒーローへと成長したことで世間に広く知られる存在となった。新たにテキサス大学のレジェンドとして名を刻んだヴィンス・ヤングの後を継ぐことを託された、才能あふれる新人として登場したマッコイは、印象的な4シーズンを通して、地元以外の人々を含む多くのファンの心をつかんだ。テキサス大学ロングホーンズ時代に数々のパス記録を樹立(および更新)したマッコイは、大学のトップクオーターバックに与えられるほぼすべての主要な賞(マックスウェル賞、オブライエン賞、ユナイタス・ゴールデンアーム賞、マニング賞など)を獲得。最終シーズンにはロングホーンズを13勝0敗という完ぺきな成績でBCSナショナルチャンピオンシップゲームに導き、大学でのキャリアを締めくくった。しかし、アラバマ大学と対決したその試合には肩のケガで出場できず、チームメイトが37対21で敗れる姿を傍観することを余儀なくされている。その試合はその後の出来事を予兆するものとなった。

2010年NFLドラフトでクリーブランド・ブラウンズから全体85位で指名されて正式にNFL入りした後、マッコイは勝ち目のない状況に追い込まれている。他のクオーターバックのケガにより、ブラウンズはシーズン第6週に行われた強豪のピッツバーグ・スティーラーズとの試合で、新人のマッコイ――即戦力ではなく、長期的な育成に重点を置いて指名した――に先発を任せることになった。スティーラーズはそこでマッコイに猛攻を仕掛け、それはマッコイのブラウンズ時代を方向づける試合となっている。

ブラウンズでエリック・マンジーニとパット・シャーマーの2人のヘッドコーチ(HC)の下でプレーしたマッコイは、21試合に先発出場。結果は6勝15敗だった。ブラウンズでの3年目(そして最後)のシーズンにはブランドン・ウィーデンのバックアップに過ぎない存在となり、ブラウンズは2013年にマッコイをサンフランシスコ・49ersにトレードしている。

ジャーニーマンとしてのキャリアはサンフランシスコから始まり、マッコイは2013年に49ersの一員として4試合に出場した後、2014年にワシントン・レッドスキンズ(現コマンダース)と契約。その後のキャリアを経験豊富なバックアップクオーターバックとして過ごしたマッコイは、ワシントンでの5年間で12試合に出場(うち7試合に先発出場)した。マッコイはキャリアの終盤をニューヨーク・ジャイアンツとアリゾナ・カーディナルスで過ごし、カーディナルスでの最終シーズンにはメンタル面への献身と、チームメイトをサポートする姿勢が評価されていた。

キャリアの後半を通じて、マッコイはQBポジションに緊急事態が発生した場合に頼りになり、一時的にチームを支えられるクオーターバックだと考えられてきた。テキサス大学時代に集めた高い期待を超えることはなかったものの、12シーズンにわたるキャリアは決して軽視できるものではない。

フットボールの世界で何十年もハイレベルな経験を積んできたマッコイは、その努力と成果に誇りを持ちながら現役を退くことができる。マッコイは間もなく、その知識をテレビやストリーミング配信で視聴者に届けることになるだろう。

【RA】