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49ersのバックアップQBの座を狙うドブス

2024年08月20日(火) 17:14


サンフランシスコ・49ersのジョシュア・ドブス【AP Photo/Jed Jacobsohn】

2023年の波乱に満ちたシーズンを経て、クオーターバック(QB)ジョシュア・ドブスはサンフランシスコ・49ersのQBルームでブロック・パーディーのバックアップを務める可能性を高めている。

ドブスは現地18日(日)、49ersがニューオーリンズ・セインツに16対10で勝利を収めたプレシーズンゲームで、目覚ましい活躍を見せた。第2クオーターで3回連続の得点ドライブに49ersを導いたドブスは、そのうち1つのドライブで自らボールを持ち、セーフティ(S)ジョーダン・ハウデンをかわして1ヤードのタッチダウンランを決めている。

『NBC Sports Bay Area(NBCスポーツ・ベイ・エリア)』によると、パーディーはドブスについて「彼(ドブス)はすごい選手だ」と語り、こう続けたという。

「彼はプレーを決めるし、相手をうまく読んでいるし、チームにエネルギーをもたらす。彼はプレーを決めて、チームメイトはそれに刺激される。それがフットボールだ。いつもきれいにプレーが決まるわけじゃないし、ドロップバックすればすべてが完璧になるわけでもない。予定外のプレーを決めて、チームに活力を与えなきゃならない。選手たちはそれから刺激を受ける。だから、彼がチームにいるのはうれしいし、前にも言ったように、彼はすごく刺激的だ」

ドブスのプレシーズンでのパフォーマンスは、セインツファンの心を傷つけかねないものだった。昨季、ミネソタ・バイキングスで初めて先発出場したドブスは腕(シーズン最多となる268パスヤードとタッチダウンパス1回)と足(8回のアテンプトで44ヤード、タッチダウンラン1回)の両方でセインツを苦しめたことがある。

日曜日、ドブスはスクランブルでディフェンダーをかわし、ポケットから精度の高いパスを投げていた。この日、21回中12回パス成功で133ヤードを獲得したドブスはさらに、ラン3回で25ヤードとタッチダウン1回をマークしている。

そんなドブスは「いい日だったと思う。とにかく試合に出て競い合うのにいい日だった。フィールドに立って、その環境に身を置くのはいつも楽しい。それがフィールドに出るたびに俺が目指すこと。試合に出て、チャンスを活かして、序列やそのほかのことはすべて、コーチ陣に任せるだけだ」とコメント。

昨年、ドブスはQBカイラー・マレーの代役としてシーズンを迎えた。試合には負けたものの印象的な活躍を見せた後、カーク・カズンズの負傷を受けて、トレードでミネソタ・バイキングスへ。“Passtronaut(パストロノート)”の異名を持つドブスは移籍後すぐにバイキングスを2連勝に導いたが、その後、状況の悪化に伴ってベンチに下がることとなった。

ドブスはパーディーのバックアップの座をめぐってブランドン・アレンと争うべくトレーニングキャンプに突入。これまでのところ、ドブスがその競争で優位に立っているが、ヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは試合後に、次のような公正なコメントを残している。

「2人とも与えられたレップスでよくプレーしていると思う。ドブスはもう少しいいプレーができたと思うが、いくつかのドライブで本当にいい仕事をした。ブランドンが入った時も同じだった。先週とよく似た状況だ。試合は接戦で、練習も接戦。だから、今、われわれが抱えているのはいい問題だ」

スーパーボウル制覇を目指すチームにとって、ケガ人が出たときに投入されても、チームを安定させられる信頼できる控え選手を持つことは極めて重要だ。ドブスは短期間でそれができることを証明した。ポケット内からのパスの精度がときおり落ちることがあり、昨シーズンよりもプレッシャーに対して強くなる必要があるものの、ドブスはシャナハンHCのオフェンスを率い、2024年シーズン中に投入されれば、ときおり足を使ったビッグプレーを披露できるだろう。

【KO】