ケガから復帰したブロンコスWRパトリック、「みんなはまだ何も見ていない」
2024年08月20日(火) 17:182年連続で欠場していたデンバー・ブロンコスのワイドレシーバー(WR)ティム・パトリックの復帰に追い風が吹いている。現地18日(日)に27対2で勝利したグリーンベイ・パッカーズ戦で、大柄なパトリックはレシーブ4回で30ヤード、タッチダウン1回を記録した。
しかし、30歳のパトリックはプレシーズンでの成果に満足することなく、より高い目標を目指している。
チーム公式サイトによると、パトリックは「もちろん、幸せだ」と語り、こう続けたという。「自分にはもっと高い基準を設けている。ただ心温まるストーリーになろうとしているわけじゃない。それは正しい方向への一歩になるけど、みんなはまだ何も見ていない。キャンプでの疲れが取れたらもっと良くなるはずだ」
2年連続で700ヤード超えを達成したパトリックは、2022年シーズンに大ブレイクを果たすと見られていた。しかし、8月2日にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂してチャンスは消滅。昨年は回復を目指す中で7月31日にアキレス腱(けん)を断裂し、8月2日に故障者リザーブ(IR)に置かれている。
またしても大きなケガをすることなく8月2日を過ぎた今、パトリックは再び軌道に乗っているようようだ。
ヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンは「選手たちは彼を思ってワクワクしていた」とコメント。「彼は大きな笑顔を浮かべていた。1年もケガをしていると、静かで孤独に感じるし、あらゆることが進んでいく中で困難になっていく。それが2年になると(より難しくなる)。歴史を遡って2年間離脱していた選手を探すことはできるはずだが、それは難しいことだろう。それは、このスポーツでは長い期間だ。だから、彼がああいう瞬間を迎えたり、練習で調子を取り戻したりする姿を見ると、とても励みになる」
身長約193cmのパトリックはブロンコスのWR陣に体格の面で利点をもたらす。負傷する前は、サイドラインで勝負できる激しいバウンダリーレシーバーであり、レッドゾーンでは大きなターゲットとなって、キャッチ後のランにも対応できることを証明していた。
日曜日に決めたタッチダウンは、パトリックがペイトンHCのオフェンスでどのような武器になり得るかを示していると言えよう。敵陣2ヤード地点で始まったプレーで、スクリメージラインの後方でフォーメーションを横切ったパトリックは、ギャップを見つけてボールをキャッチし、そのままエンドゾーンまで突進。ブロンコスファンに向かって“マイルハイ・サルート”として知られる敬礼をし、長らく待たれていた瞬間を祝った。
パトリックは自身のタッチダウンセレブレーションについて「あれはファンのためにやった」と話している。「もちろん、俺はしばらく離れていたし、あれはどちらかというと、感謝を示して、戻ってきたぞって伝えるためのものだった」
パトリックが復帰できれば、ブロンコスのオフェンスはより一層手ごわくなるだろう。
WRコートランド・サットンは「彼のことが本当に楽しみだ」と話している。「彼はたくさんのことを成し遂げてきたし、いろんなことを経験してきた。彼がこんなに早く成功を実感して、自分がプレーできると分かっているレベルでプレーできているのを見るとワクワクする。彼が努力の成果を目の当たりにできたと思うと、とにかくうれしかった。彼のすべての努力が実を結び始めたし、これは始まりに過ぎない。彼は今年、素晴らしいシーズンを過ごすだろう」
2024年シーズンを迎えるにあたり、身長約193cmのパトリックと同じ身長のサットン、そして身長約191cmのジョシュ・レイノルズをトップWRとして擁するブロンコスは、相手コーナーバック(CB)をサイズで圧倒できる状態となっている。スピードのあるマーヴィン・ミムスJr.や新人のトロイ・フランクリンに加え、リトル・ジョーダン・ハンフリーやデビッド・シルズ、ブランドン・ジョンソンといった他の高身長WRも抱えているブロンコスは、クオーターバック(QB)ボー・ニックス――彼が先発になると仮定した場合――がキャリアを始めるにあたって、強力なWR陣を誇っている。
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