ニュース

平均年俸で遅れをとるも、現行契約に満足するビルズQBアレン

2024年08月21日(水) 10:32


バッファロー・ビルズのジョシュ・アレン【AP Photo/Ryan Sun】

バッファロー・ビルズのクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンは約3年前に6年2億5,800万ドル(約374億7,115万円)の契約延長にサインした。その契約金額は現在、少なくともクオーターバックの基準において、アレンの価値に見合っていないと言える。

『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、ここ数年間にクオーターバックの契約延長が相次いだことから、アレンの4,300万ドル(約62億4,519万円)という平均年俸(APY)はクオーターバックの中で13位に位置しているとのこと。そして、それはダラス・カウボーイズのQBダック・プレスコットが新たな契約延長の対象となっている状況においてのことだ。また、アレンの保証額(1億ドル/約145億2,370万円)は現在、クオーターバックの中で11番目、契約の総額は6番目に高い状態となっている。

アレンが自分は昇給に値すると考えても決して不思議ではない。しかし、自分が低く評価されていると感じるかという質問に対するアレンの答えは、意外なものかもしれない。

『News 4 Buffalo(ニュース4バッファロー)』によると、アレンは現地20日(火)に「いいか、誰にでもその日は来るんだ」とコメントしたという。

「みんなが自分の価値に見合った報酬を得ているのは幸せなことだろう? ゲームが発展して、選手たちが次々と報酬を得ていけば、市場はそういう市場になるだろう。今の自分の(金銭面の)状況に不満はまったくない」

アレンが金銭面で最も不利になるのはおそらく今後の3年間だ。『Spotrac』によれば、アレンは2026年シーズンまでに約9,500万ドル(約137億9,752万円)を受け取る予定で、その金額はNFL全体で20位にあたるという。

それは確かに高額だが、そのリストでトップに立つボルティモア・レイブンズのQBラマー・ジャクソンが1億5,500万ドル(約225億2,204万円)以上を受け取る予定で、さらにその期間に1億2,500万ドル(約181億6,294万円)以上を稼ぐとされているクオーターバックが10人もいることを踏まえると、相対的には少ない。さらに驚くべきことに、そのリストでアレンの上に名を連ねている選手の中にはクオーターバック以外の選手が3人――サンフランシスコ・49ersのディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサ、ミネソタ・バイキングスのワイドレシーバー(WR)ジャスティン・ジェファーソン、カンザスシティ・チーフスのDEクリス・ジョーンズ――もいる。

この4シーズンで3回、MVP投票でトップ5につけ、2023年シーズンにビルズを5年連続となるプレーオフ進出に導いたアレンは、今日のNFLで最高のクオーターバックの1人だ。また、この春に28歳になったアレンは、現在も全盛期にあると言えよう。

とはいえ、アレンが近いうちに契約交渉の対立に巻き込まれることはないはずだ。アレンの言葉からは、以前と同様にいずれ問題が解決すると自信を持っている様子がうかがえる。

アレンは火曜日に「ほら、数年前、俺にもそういう日があっただろ。いずれまたそういう日を迎えると確信している。でも、重要なのはそれじゃなくて、自分の能力を最大限に発揮してフットボールをプレーすることだと思う。それ以外のことは自然にうまくいくはずだ」と語った。

アレンの返答は、数週間前に同じような質問を受けたチーフスのQBパトリック・マホームズの答えと重なる。契約の構造は異なるものの、マホームズとアレンの契約にはいくつかの類似点があり、2人は複数の金銭的なカテゴリーで、自分たちよりも実績が劣る他のクオーターバックに遅れをとっている状態だ。

マホームズはアレンと同様に、より寛大な態度で質問に答えている。

7月にマホームズは「契約がまとまるたびに、みんな俺のAPYとかそういうものを見るだろ。俺自身はかなりいい感じだ」と話し、次のように続けていた。

「結局のところ、俺にとってはとにかく試合に出て勝つこと、家族のためにお金を稼ぐことが重要なんだ。自分はそれをうまくやっていると感じている」

【RA】