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オフェンスの苦戦に過剰反応しないよう警告するスティーラーズOCスミス

2024年08月21日(水) 11:45


ピッツバーグ・スティーラーズ【NFL】

ピッツバーグ・スティーラーズのファンはこの数年間で、チームのオフェンスの最悪な状態をすでに見てきたと思っていた。

しかし、プレシーズンの2試合を通じて、新攻撃コーディネーター(OC)アーサー・スミスの下で2024年に状況が改善する兆しはあまり見られていない。

9対3で敗れたプレシーズン第2週のバッファロー・ビルズ戦で、スティーラーズは219ヤードしか獲得できず、序盤4回の攻撃をパントで終えている。スティールシティの一部のファンはそれを、チームの今後に不安を抱きながら、落ち着かない様子で見守ることになった。

少なくともまだ過剰反応していないスミスOCは、自分たちが苦戦しているのは単純にプレシーズンという予測不可能な環境が原因だと考えている。

『Pittsburgh Post-Gazette(ピッツバーグ・ポスト・ガゼット)』によると、スミスOCは「私たちは(選手を)評価する必要があるため、良くも悪くもゆがんでしまうことがある。プレシーズンは良くも悪くも現実をゆがめることがある。誰もがそれを見てきたはずだ」と述べたという。

このプレシーズンは、クオーターバック(QB)陣に変化があったことから、スティーラーズファンにとって特に重要なものとなっている。ケニー・ピケットやミッチェル・トゥルビスキー、メイソン・ルドルフが退団した一方で、ラッセル・ウィルソンとジャスティン・フィールズが加入したことで、スティーラーズでは理論的に競争が発生している状態だが、この夏にその競争は完全には実現していない。

とはいえ、スティーラーズがプレシーズン第2週で苦戦したため、少なくともスタッツシート見ている人たちにとってはその差が縮まっているように見える。敗れたビルズ戦でより多くの出場時間を得たフィールズは、スティーラーズ攻撃陣が全体として獲得したヤードの大部分(92パスヤード、42ランヤード)を稼いだ。

しかし、映像に残されているパフォーマンスと、フィールズが差を縮めたという仮説は一致しない。確かに、フィールズには活躍した場面もあったが、第4ダウンのリードオプションで誤った判断を下し、ビルズの守備選手が立ち並ぶところへ突っ込んでいった結果、攻撃権を失った場面など、先発として通用することを証明できないような残念な場面も多くあった。

一方のウィルソンは、オフェンシブタックル(OT)トロイ・ファウタヌの欠場を受けて入れ替えられた経験不足なオフェンシブラインの後ろでプレーすることを余儀なくされた中で、フィールドであまり良いところを見せられていない。ウィルソンはパス10回中8回成功で47ヤードを記録したが、その多くはチェックダウンでのゲインだった。

全体として、スティーラーズ攻撃陣は迫力を欠いていた。ファンの不満の対象となっていたマット・カナダが攻撃コーディネーターを務めていた頃ほど退屈ではなかったが、改善点は多く残されている。2試合を通じて、先発組は一度も得点を挙げていない。

レギュラーシーズンが近づいていることも、チームが序盤から軌道に乗る準備ができているようには見えないことも理解しているスミスOCだが、現在はまだプレシーズン中であるため、辛抱強く見守ってほしいと求めている。

プレシーズンでわずか15得点しか挙げられていないスティーラーズ攻撃陣を指揮するスミスOCは「あれが彼らの基準ではないことは分かっているだろうし、そうだとすれば受け入れ難いことだが、それと同時に、シーズン第1週にああなるよりは今この時期に経験する方がましだろう」とコメント。

「いろいろな要素がある。私たちは本当に良いキャンプを過ごしたが、実際の試合でプレーするときに、これは相手ディフェンスを軽視しているわけではなく、自分たちが自ら問題を引き起こしているというのが現実だ。それこそ解消しなければならない問題だ」

プレシーズンは今後の展望を正確に予測するのに適しているとは言えない。2017年、クリーブランド・ブラウンズはプレシーズンで4勝0敗と完ぺきな成績を収めたものの、その後のレギュラーシーズンで、NFLで2番目に0勝16敗を喫したチームになった。また、スティーラーズは昨年、先発組を起用した5回のポゼッションですべて得点を挙げたが、レギュラーシーズンでは頻繁に苦戦し、結果としてカナダが解任されている。

プレシーズンのパフォーマンスだけで最終的な結果を予測するのは軽率だ。しかしながら、極めて重要なシーズンを迎えるスティーラーズにとって、これまでの兆候は好ましいものではない。スミスOCは早急に欠点を解消したいと望んでいる。

【RA】