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チーフスが練習生として元ペイトリオッツQBザップと契約

2024年08月29日(木) 10:50


ベイリー・ザップ【AP Photo/Gene J. Puskar】

ディフェンディングチャンピオンがロースターカットの期日である現地27日(火)を過ぎた後もロースターの微調整を続けている。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが水曜日に伝えたところによると、かつてニューイングランド・ペイトリオッツの先発を務めていたクオーターバック(QB)ベイリー・ザップが、カンザスシティ・チーフスの練習生として契約することに合意したという。

チーフスの動きはザップの獲得だけにとどまらなかった。NFLネットワークのマイク・ガラフォロとラポポートはその後、チーフスがベテランランニングバック(RB)サマジェ・ペリーンとも契約すると伝えている。

2022年にマック・ジョーンズの後ろに控える魅力的な選択肢としてペイトリオッツに加入したウエスタンケンタッキー大学出身のザップには、NFLでの2シーズンで8試合に先発した経験がある。2022年、シーズン第4週に負傷したジョーンズの代わりに出場したザップは、シーズン第5週と第6週に初めて先発を務めた。また、当時ヘッドコーチ(HC)を務めていたビル・ベリチックはジョーンズの一貫性のなさに嫌気がさしたのか、シーズン第7週に敗れたシカゴ・ベアーズ戦でも途中からザップを起用している。

ルーキーシーズンにはそれ以上の出番はなかったが、その4試合でザップは2023年シーズンを迎えるにあたってジョーンズのバックアップの役割を確保。その後、ザップは精彩を欠いていた2023年シーズンの終盤で先発を務め、先発した試合で2勝4敗の成績を残した。

2024年に新体制が始動し、ペイトリオッツはQBルームを一新。ノースカロライナ大学出身のQBドレイク・メイをドラフト全体3位で、ジョー・ミルトン三世をドラフト6巡目で指名し、フリーエージェント(FA)のベテランQBジャコビー・ブリセットを獲得した。それらの変更は、ペイトリオッツがロースターを53名に削減する期限にあたる火曜日にザップをウェイバーにかけ、ザップが自由に他の場所へ向かえるようにするという結果につながった。

ザップは世界トップレベルの才能を持つパトリック・マホームズの存在によってQBポジションに何の疑問も抱いていないチーフスに加わる。ベテランのカーソン・ウェンツがマホームズのバックアップとされているため、ザップは緊急事態がない限り出場することのない練習生のクオーターバックとなる見込みだ。

それは意欲的なクオーターバックにとって最高の状況とは言えないが、ザップはペイトリオッツでの波乱の2年間を経て、過去10年間にわたりNFLで最も安定感を保って成功してきた組織の1つに向かおうとしている。

2023年シーズンにデンバー・ブロンコスでジャボンテ・ウィリアムズのバックアップとして過ごしていたペリーンは、プレシーズンにブロンコスの一員として21回のスナップに参加。ペリーンがこれまでにキャリー100回以上を記録したのは1シーズン――ワシントン・レッドスキンズ(現コマンダース)に所属していた2017年シーズン――だけであり、それ以外は控えのランニングバックとしてワシントン、シンシナティ・ベンガルズ、マイアミ・ドルフィンズ、ブロンコスに所属してきた。今後はチーフスで同じような役割を担い、アイゼア・パチェコやカーソン・スティール、そして現時点ではクライド・エドワーズ・イレアーの控えとなる見込みだ。

【RA】