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OTウイリアムスがホールドアウトを終了、49ersと3年120億円の契約へ

2024年09月04日(水) 11:11


サンフランシスコ・49ersのトレント・ウイリアムス【AP Photo/Matt Rourke】

泥沼化していたオフェンシブタックル(OT)トレント・ウイリアムスとサンフランシスコ・49ersの契約問題がようやく解決した。

現地3日(火)、ウイリアムスと49ersが再編された3年8,266万ドル(約120億0,298万円)の契約をまとめたとウイリアムスの代理人が発表した。この契約には契約時に完全保証される4,800万ドル(約69億7,003万円)と、サインボーナスの2,569万ドル(約37億3,042万円)が含まれている。これにより、ウイリアムスが2021年に49ersと契約してから得る保証額の合計は1億0,300万ドル(約149億5,653万円)となる。

ウイリアムスの代理人によると、ウイリアムスは新契約で2024年に2,760万ドル(約40億0,777万円)を受け取る予定で、これは契約初年度に受け取る金額としてラインマンの中で最高額だという。

代理人は火曜朝にウイリアムスが新契約をまとめるためにベイエリアに向かったことを正式に発表。そこでオールプロに選出された経歴を持つレフトタックル(LT)であるウイリアムスのホールドアウトは終了した。代理人による発表は、ウイリアムスの兄フレッドが月曜深夜に「15年目に突入だ!」というキャプションとともにウイリアムスが飛行機に乗り込む姿を『Instagram(インスタグラム)』のストーリーに投稿した後に行われた。その後、ウイリアムスは正式にリザーブ/未集合リストから復帰している。

49ersがシーズン第1週の9月9日(月)夜に行われるニューヨーク・ジェッツ戦に向けて準備を進める中で、ウイリアムスはサンフランシスコに戻ってきた。火曜日の練習に参加したウイリアムスは、練習終了後に報道陣の取材に応じている。

ホールドアウトすることで何を成し遂げたかったのかと問われたウイリアムスは、簡潔に「保証だ」と答えた。

「このリーグは不安定だ」と報道陣に語ったウイリアムスは「俺のような立場と年齢の選手にとって、保証は大事だと思った。それだけだ」と続けている。

また、契約問題を抱える中でトレーニングキャンプを“回避しようとした”わけではないとつけ加えたウイリアムスは、こうコメントした。

「もちろん、ここまで長引くとは思っていなかった。でも、これは厳しいビジネスだし、今回のはすごく複雑な契約だった。対立とは呼ばないけど、再編成だった。だから、双方がウインウィンだと思えるようになるには時間がかかったんだ。ミニキャンプでも話し合いをしたし、検討中の選手が他にもいたから、ちょっと長引くかもしれないとは思っていた。当然、差し迫ったニーズがたくさんあったしね。こんなに長引くとは思っていなかったけど、仕方ないさ」

36歳になっても、ブラインドサイドプロテクターとしてNFL屈指のタックルであり続けているウイリアムス。その驚異的なサイズと運動能力は他の追随を許さないものだ。

トレーニングキャンプとプレシーズン活動を欠席したウイリアムスは、契約の再編成を求める中で数百万ドルの罰金を科されている。プロボウルに11回選出された経歴を誇るウイリアムスの契約期間はあと3年残っていたが、保証金はなかった。また、ウイリアムスは自分より若く、実績の少ないタックル――トリスタン・ワーフス、ペネイ・スウェル、クリスチャン・ダリショウ――が今オフシーズンに、自分が受け取る年平均額(2,301万ドル/約33億4,126万円)を大きく上回る契約を手に入れたところも見ていた。

49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは2週間ほど前、両者が“解決に近づいている”ことを望んでいると述べていた。そして、シーズン開幕を間近に控えた今、ついに解決に至っている。

ウイリアムスがホールドアウトし、ワイドレシーバー(WR)ブランドン・アイユークがホールドインを続ける中、49ersは核となる選手を維持するのかという疑問がオフシーズンの大半で渦巻いていた。そして、49ersはシーズン開幕前に両方の問題を解決している。ファンが期待していた時期よりも遅かったかもしれない――それがこのクラブのやり方のようだ――が、シーズン第1週に全員をフィールドに送り出すことは常に重要な目標だったはずだ。

【RA】